【一日一作プロジェクト】エールアート「人生樹環(じんせいじゅかん)」を作った。小学生の頃「何としても見てみたいもの」の1つに
「アイスノンの中身」
があった。冷やすと固くなるのに、温まるとぶよぶよした不思議な物体。いったい何が入っているのか。狂おしいほどに中身を見たかった。が、
「切り裂くわけにもいかず・・・」
ただでさえ、毎日両親から叱られているのに。アイスノンを切り裂いたとなれば「外出禁止令」は確実。母など、お仕置きとして私をよく「押し入れ」に入れていたのだ。
「座敷牢」
さながら(笑)。まあ、鍵はついていないので出ようと思えば出られるのだけど。そんな折、小学校で「ミニ電球を光らせる電流実験キット」が1人1つ配られた。その時、私が思ったのは
「これで、押し入れの中でも光が!」
電流キットは、私にとって「実験道具」などではなく「生活用品」だった。先生は想像もしていなかったと思うが、あのキットのおかげで押し入れタイムはずっと快適になったのだ。
さて。話を「アイスノン」に戻そう。なかなかアイスノンの中身を目にする機会はなく、数年がたった。そんなある日、道を歩いていると
「道路の真ん中に、アイスノンが落ちている」
ではないか!あまりの衝撃で、これは「天からの贈り物では?」と思った。そうでなくては。どうして道の真ん中に?アイスノンが?周りを見回し
「さささっ」
とアイスノンをつかんで走り去った。ぶよぶよの感触が腕の中で揺れる。ついにハサミでアイスノンの袋を破り、中身を見る日が!おお〜。
「神様、ありがとうございます」
ついに祈りは通じた。夏休みの宿題に「ついに見た!アイスノンの中身」を書こうかと思ったが、また先生に叱られるのもイヤなので
「カブトムシ日記」
を書いて提出した(「かぶちょん」と名前をつけて育てていた)。今思えば、小中学生の頃は「好奇心」と「行動力」が凄まじく、両親や先生も困り果てていたのにちがいない。
その後「音楽」「アート」に出会い、エネルギーを注ぎ込む場所を見つけ、やっと最近「落ち着いてきた」ように思う(笑)。
「人生樹環(じんせいじゅかん)」
思ってもみない芽が育ち、思いがけない花を咲かせる。それが人生。落ち着くのに、50年かかる子供もいます(←私)笑。
大切なのは、自分の心と体、頭に尋ねて人生を積み重ねること。50歳を過ぎて、つくづく「遅咲き」が楽しい〜。遅咲きのみなさまにエールアート。すてきな一日を!