ちびっこアート教室

昨年の秋から、うちのピアノ教室には急に「チビッ子」たちが増えた。これまでのスペインでは、3~5歳の子供たちを教室に通わせる習慣は、あまりなかった。ので、時代も変わったのだな、と実感する。

うちに来る子供たちは、「ピアノレッスン」が目的なのだが、3~5歳の子供たちは、楽器を前に三十分以上はとてももたない。さらに、子供たちの興味をひく画材が、うちには所狭しと置かれているので
「いつ、絵を描くの?」
などと、聞いてくる(笑)。

「ここは、ピアノ教室です」
と答えていたら、お母さん方から
「アート教室は、やってないんですか?」
「三十分はピアノで、三十分はアート教室というのは?」
「音楽とアートを、一緒にできたらすてき!」

などとそそのかされ、始まってしまったのである。ちびっこアート教室。最初はどうなることかと思いきや、いやー、子供たちのすごいこと。やる気満々。ハサミ、のり、テープまで使っちゃう。

なんか、こっちまで楽しくなってきた。アートってすごいな。笑顔が増える。母さん方に子供たちの表情を見せたくて、WhatsAppで写真を送るサービスを始めたら、すごい勢いでメッセージが返って来る。

「きゃー、うれしそうー、楽しんでる」
「こんな表情をしてるんだ!」
「♡♡♡♡♡♡」
「私もしたかった、こんなの。小さい時に・・・」
「集中してる。いい顔してるね」

不思議だな、と思う。一年前まで、ピアニストだったのに。
人生にはいろいろな段階、ステージがある。私は今、新しいステージに立っている。今、手にしているものを大切にしよう。

~音楽と絵の工房~地中海アトリエ・風羽音(ふわリん)南スペインだより