作成協力

後藤係長(当時)

ももの上司。4年間に渡り、広告制作のイロハを幅広く教えていただいた。形式や儀礼に拘らず自由な精神で仕事とプライベートを上手に両立。上下関係なし“一人の人間”として部下に接する、当時としては新しいタイプの上司だった。平日は上司だったが週末は知る人ぞ知る“整体友だち”だった。ほぼ2年間に渡り、定期的に整体に通い、待合室でお互いの「ボキッ」「バキッ」「ああ~っ」などの恥ずかしい音や声を聞き合うも、紅潮した顔でそれがどんなに気持ちいいかを語り合った。「官能」を共有してしまった私たちはいつのまにか“テニス仲間”となり、気が付いたら“カラオケ仲間”となっていた。おかげでプレゼンの息もバッチリ!転職され取締役に栄転されたようだが、今でも私の中では「後藤KK(ゴーカカ)」なのだ。
追記:なんと奥様もこのブログ制作のお手伝いしていただいていると聞き恐縮。

 須田さん

企画部のももの先輩。入社以来4年間隣の席で、飲み込みの悪い私の「先生」をしてくれた先輩。源泉徴収票などの書類の書き方、ワープロの使い方、専門用語の説明など毎日のように「あの~」とパテーション越しに顔を覗かせた私に「これはね…」とまるで小学生に噛んで含めるように我慢強く何十回でも教えてくれた。その声のトーンがすばらしく「いい声だなぁ~」と聞きほれていると「わかった?」って、あれ…その繰返しだった。会社を辞めるとき「須田さんの天職は“人に説明する仕事”だと思います」といった記憶があるが、その後、転職されて“声優”になったことを聞いた時はとてもうれしかった。今も誰かがあの時の私のように須田さんの声を聞いて気持ちよくなっているに違いない。

 コバッシュ

企画部のももの後輩。本名は小林君だが須田さんにより、入社一週間でコバッシュと命名された。「新人だから勢いがある方がいいだろう」という親心から出たものであることを付け加えておきたい。当時コバッシュは新人であったため“便利屋”として、こき使われていた。誠実な性格で出勤前6時に起きて子犬の散歩をさせてから出勤するという律義者だった。9時ぎりぎりに会社に駆け込む私や藤城さんとは一線を画していた。小間使い期間が過ぎコバッシュに初の「プレゼン」が回ってきた。「じゃ、よろしく頼むよ」とM先輩から手渡された企画書をお客さんに向かって説明するかわりに、コバッシュはみんなの見守る中「はいっ」とそのまま封筒ごとお客さんに手渡してしまったのだった。一同ボーゼンとする中、M先輩がお客さんの手から企画書を取り戻し何事もなかったかのように説明を始めたことは言うまでもない。

 藤城さん

推進部。ももの先輩。藤城さんといえば「カッコイイ」という形容詞が浮かぶ。当時は相当女性にモてたと思うが、私が一緒になるのはいつも色気のない寒空のイベント会場とか残業後のタクシーの中とか印刷物を挟んでの打合せとかだった。部署が違うので毎日顔をあわせたわけではなかったが、朝9時ギリギリに会社に駆け込み、あせってタイムカードを押そうとする私の前にいつも、たった今布団から抜け出してきたような藤城さんの姿があった。こんなこともあった。印刷物を制作した時にポジフィルムを失くしてしまったことがある。広告代理店にとって御法度だ。二人で部長に呼びつけられて小学生のように叱られていた。やっと解放され、すっかりしょげて落ち込んでいる私に向かって藤城さんは愚痴のひとつも言うことなく笑顔で言った。「これから気をつけような」うーん、私は悟った。この笑顔に女はコロッといくのであろうと。

 大野さん

企画部のももの先輩。組織の中でこれだけ一匹狼な人も珍しい。一緒に仕事を組まされるたび緊張して「あわわわ…」となっていた。独特の美学によって貫かれた大野さんの言葉づかいや立ち居振る舞い、声の調子はどこか「雅」を思わせた。年中、髪の毛を振り乱して奇声をあげながら企画書を作っていた私とはまるで対照的。まさしく雅と俗、山の手と下町、エリートと体育会系なのだ。そんな二人を一瞬にして結び付けてしまったのが“慣れない外国暮らし”という共通項だった。転職後「タイに赴任した」と大野さんから手紙をもらったとき私は既にスペインで揉みくちゃにされた後。同じユーラシア大陸の釜の飯を食ったもの同士、文通が再開し、いつの間にか対照的な二人は手を取り合う友人となったのだ。異質の二つのものを一緒くたにするには、それに勝る共通項を与えてやればいいのだ。

クロ隊長

現在のブログ管理者。
ブログの発足時点では、まったくの傍観者であり
見るに見かねて「校正」を手伝ってしまったことから
この獣道に足を踏み入れることとなった。
スペインから郵便で届けられた「癖文字手書き原稿」を必死に
入力する後藤KKのうちひしがれた背中を眺めながら
「これはいかん」と、「ちょっと校正」から「情報の訂正」「連絡業務」と
本業のかたわらヘルプするうち、気がついたら「クロ隊長」
さらに「ブログ管理者」になっていたという数奇な運命の持ち主。
メークアップ教室、講師などいろいろな顔を持つが
2016年はオンラインショップ「地中海アトリエ・風羽音ふわりん」の
立ち上げから、展示会&ライブペイントの企画に至るまで怒涛の勢い。
べラいわく「守護天使」「守りの要」。

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~音楽と絵の工房~地中海アトリエ・風羽音(ふわリん)南スペインだより