日本上陸記&グラグリマス

【一日一作プロジェクト】「グラグリマス」を作った。14時間のフライトの後、翌朝7時に成田空港へ到着。怒涛の手続きがスタート。どれだけ時間がかかるかは「運」次第(5月到着の話を書いています)。

「5時間ならお昼の12時、7時間なら2時かぁ」

陰性証明書、誓約書、質問票(QRコード)、アプリのダウンロード、アプリの設定・・・と、いくつもの関所を進んで行く。

「もうすぐPCR検査だから、唾液をためておこう」

15分前から唾を飲み込まないようにし、検査会場へ。おかげで、容器に入れる唾液必要量を一発でクリアー(前回は唾液を溜めるのに数十回かかった)。さくっと1分で通り過ぎる。

「3回接種者だけが使えるアプリがあり、手続きが早く優遇される」

と聞いていたので、0〜2回接種者グループの私は「のんびりコースなんだろうなぁ」と腹をくくっていた。が!ほぼ行列なしのノンストップ。

「2時間で全ての関所を通り抜けた〜」

うそ。残すはPCR検査の結果のみ。これで陰性が出れば、晴れて空港を出られる。ざっと200人くらいが、イスに座って結果待ち。次々と番号が読み上られる。まるで合格発表。

「お呼びしているの陰性の方々です」

って、ことは。呼ばれなければ陽性⁉︎(汗)。どきどきしながら、待つこと30分。ついに、私の番号がアナウンスされた。

「やった〜!日本入国クリアー」

残すは、荷物の受け取りと入国審査。ベルトコンベアーへ近づいて行くと、私の荷物はごろごろと床に転がっていた。それも数メートルおきにバラバラに。それを必死でかき集め

「カートに乗せる」

なんせ1つ23キロ。持ち上げることはできても、積み上げるのは不可能。ってか、よく見ると、カートのサイズがマラガよりかなり小さい。

「これじゃ、1つのカートに全ての荷物を乗せられない」

カート2つに荷物を分散。どうやって1人で、2つのカートを押すんだ?(汗)。

辺りを見回すが、乗客は1人もおらず。シーンとしたフロア。唯一近くにいたのが、清掃職員の女性の方。藁をもすがる思いで、よろよろと近づいて行く。

「あの、お仕事中すみません。実は、1人では荷物を持ち上げられなくて。手を貸していただけませんか」「これは大変。一緒にやりますよ〜」

お姉さまは、気持ちよく引き受けてくださった。それだけでも大感謝なのに

「入国審査の所まで、私がこっちのカートを押して行きます」「あぁあ、ありがとうございます」

思いがけず、2人で入国審査の窓口へ。何度もお礼を言い、お別れをしていると、それを見ていた入国窓口のお兄さんが

「この荷物、宅配でご自宅まで送られます?」「はっ?はい」「こちらの方を手伝ってあげて」

なんと、別の職員の方に「カートを押して、宅配カウンターまで案内」するよう指示してくださった。なんて優しいんだ〜。日本、すごいぞ。

「あ、あ、ありがとうございます」

みなさんの思いやりに感謝(涙)。たくさんの方々に助けられての国際移動。日本入国。1人では、とてもここまで来られなかった。宅配カウンターに荷物を預け、やっと身軽に。

「これで成田空港を出られる〜」

ここまで3時間。めちゃいいペース。去年はここから「強制収容所で3日間&愛知県までハイヤー移動」が待っていた。今回は

「入国24時間以内に限り、公共交通機関を利用できる」

この差は大きい。10時には成田空港を脱出。まずは列車で東京へ。さらに新幹線に乗り換え、愛知県の豊橋市へ。改札口を出ると

「おお〜ピアノだ」

豊橋駅で、思いがけずピアノが私を出迎えてくれた。6年も弾いていないので、もう指が動かない。ってか、勘や耳が鈍った。以前の私なら、ささっと弾けたよなぁ。

まあ、そのくらい、アートに夢中。昔から完全集中型で、1つのことしかできない。ピアノはもう少し先に、ふわりと戻ってくる気がする。

「お父さーん!帰って来たよ」「おかえり!よく来たなぁ。疲れたろう」

駅に迎えに来てくれた父の笑顔。ここが、私の帰る場所。父がいてくれるから、私は帰る。どんなに大変でも。

「会いたい」

という気持ちの強烈なパワー。無条件無制限のエネルギー。その源は、愛。時差と睡眠不足でふらふらだったのに、うれしくて疲れも吹っ飛ぶ〜。

お隣さんから、オウムの写真と動画が送られて来た。「安心して。お父さんと日本を楽しんでね」。本当に、なんて沢山の人々に助けられ、支えられて、私は生きているんだろう。

感謝をアートに変えて。お返しをしたい。(明日に続く)

★作品紹介「グラグリマス」。「グラシアス(ありがとう)」+「ラグリマス(涙)」の造語。サイコロアート。

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