聖獣エスペダー

【一日一作プロジェクト】「聖獣エスペダー」を作った。うちのマンションでは月1回「住人会議」が行われる。私はオーナーではないので

「参加しても、しなくてもよい」

と言われ、不参加のまま20年がたつ。とはいえ、お隣さん達とは井戸端会議で、しょっちゅう顔を合わせているので

「今月は○○なことが!」「○○問題が浮上」「○○さんのこと、知ってる⁉︎」

といろいろ教えてもらえ、本当に助かっている。そうでもなければ

「最近3階の○さん、夜中にうるさいよね!」「???」「2階の人、引っ越したんだね」「???」「4階の○さん、ドアを思いっきり閉めるからうるさいよね」「???」

何も知らないまま「うちのマンションは静かなだなぁ」と思って生活し続けている。くらい、世間と感覚がずれている。存在感もあまりないので、まさか今月の会議で

「もも!大変!会議でももの話が出たよ」「へっ?私のこと?」

小首をかしげて考えるが、まるで思い当たる節がない。マンションの住人で誰か、私などに興味のある人がいるんだろうか?お隣さんの話によると、うちの部屋から

「よく木を切る音がしてうるさい」「何か木製の製品をこっそり作って売っているのでは⁉︎」

と、怒り心頭だったらしい。はぁあっ⁉︎私が?木製品を?なんという想像力(笑)。いや、確かに時々、ノコギリで板を切ったりはしてるけど。まさか、それが?

「気をつけた方がいいよ、4階のFさん。木を切り続けたら訴えるって」

まるで「木こり」のような言われよう(笑)。それから2週間がたち、ふと、魔がさした。と言うか、4階のFさんを訪ねてみようか、という気になった。

「Fさん、こんにちは〜」

ドアを開けたFさんは、私を見ると「ぎょっ」とした表情で固まった。まずは笑顔で「板を切って、うるさくしてすみません」と謝り、それから「Fさん、最近は騒音はどうですか?」とお伺いをたてた。

不思議なことに、Fさんは別の話を始め、気がついたら15分近くしゃべり込んでいた。さらに、私を玄関の中に招き入れ「リフォーム中である」話などをしてくれる。

「これは、訴えられることはなさそう」

ほっとして笑顔で挨拶をし、揚々と引き上げた。という話を、改めてお隣さんにすると

「はぁあっ〜⁉︎よくまあ、訪ねて行ったねぇ」

と私の言動に、あきれられてしまった。そして、その後ふと・・・もしかしたらFさんは、未来を見る不思議な目を持っていて

「薪ストーブの薪を切る、木こりのような私」

を感じ取っていたのかも。と、空想が広がり、なんだか楽しくなった。たとえ「仲良し」ではなくても「話ができる」関係って大切だ。まあ、笑顔で訪ねて来る、人懐っこい困った人って、訴えにくいよね(笑)。

「聖獣エスペダー」

「ESPERANZA(希望)」「VERDAD(真実)」の文字が、怪獣になった。「ESPE+DAD」の造語。希望と真実を見すえる目、語る口を持って「がおぉ〜」と吠える。楽しく踊りながら(←ここがポイント)。

悲痛にならない。飄々と。だらだらと。ほんわかと。遊び心を取り戻せ!そこから、不思議な「大丈夫感」は湧いてくる。みなさま、すてきな1日を。

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