楽異家族

【一日一作プロジェクト】「楽異家族(たのしいかぞく)」を作った。実はこれ、クリアーファイルの表紙。もちろん始まりは資料整理。なのだけど

「このプラスチック、描きやすそう〜」

いきなり始まるペイント。これはもう、私に「計画性がない」のではなく

「ひらめきに誘われやすい魂」

なのだ(笑)。だいたい「思いついた時がやる時」なので、失敗も多い。実は大学生の頃、父にど叱られて(←三河方言)

「1週間、外出禁止!」

になったことがあった。思えば、あれが「最初のロックダウン」だった(笑)。もちろん大学にも行けず、家の中でうろうろ。動物園のクマのごとく。

当時バドミントン部だった私は、毎日2〜4時間、練習に明け暮れていた。大学リーグ1部なので、インターハイに出たとか、実業団に入るとか、そういうレベル。の中に

「何も知らず、初心者で入った」

無謀(笑)。初日に「経験は?」と聞かれ「芝生で打ち合って遊んだのが最後です」と答える私の横で、先輩たちがサーブの練習をしていた。それがなんと

「コーナーに置かれたボックスに羽を当てる」

という神業。どうも私がイメージしていたバドミントンは「サークル」の方だと気がついた時にはすでに遅し。その日から、ものすごい特訓が始まった。

「練習が始まる前に、腕立てと腹筋それぞれ50回!」

初めて知ったが、バドミントンのシャトル(羽)はプラスチックではなく、鳥の羽なのだった。それをひとつひとつ手で撫でて整えるのも、練習前の仕事。

そんなわけで、ほぼ「スポーツウェア」で大学へ通い、1年中ラケットを振り回していた。前置きが長くなったが、そんな私が「外出禁止」になったので、家の中でやることは1つ。

「すぶり」

スポ根の基本。シュッ、シュッと力強くラケットを振る。手首をきかせて、前、横、下・・・そして。上に向かって振り上げたとたん

「ガシャーーーーーン!」

ものすごい音が響き渡った。何事が起こったのかわからず、呆然としていると、頭上からパラパラと何かのカケラが落ちてきた。その物音を聞きつけて、父も飛んで来る。

「なんだ〜!いったい何をやって・・・」

ラケットを手に、天を見上げる私。駆けつけた父は、目の前に広がる光景にしばらく言葉を失っていた。そして、はっと我に変えるや、ものすごい勢いで怒り出した。

「叱られて外出禁止になったのに!さらに天井の電灯を割るなんて!!!」

あぁあ。なんでこうなった〜。そうかぁ。だから、体育館で練習するんだよなぁ(←遅い)。もちろん外出禁止はさらに延長され、ラケットも没収。思い出深いロックダウンとなった。

「楽異家族(たのしいかぞく)」

3頭のまるで異なる生き物たちが集い、ひとつの家族になる。たとえ親子、夫婦、兄弟姉妹でも、1人1人性格も生き方も考え方も異なる。だから、楽しい。おもしろい。

あのラケットで叩き壊した電灯のこと、父はおぼえているかしら。時間とは不思議だな。叱られたことさえ、懐かしい思い出になる。叱った方はどうなんだろう。

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