ぽぽっと花

【一日一作プロジェクト】布アート「ぽぽっと花(ばな)」を作った。朝食を食べようとして、パンがないことに気づく。とりあえず今、手元にある食材を使って

「固形の塊ができればいいんじゃないか」

10分くらいで。すでにお腹が空いていたので、いきなり食材を選んで混ぜてみる。

「オーツ麦、小麦粉、ヨーグルト、卵、バナナ、ベーキングパウダー」

よくわからないけど。砂糖は入れたくないので、後からはちみつでもかければいいや。

「全て食べられる食材なら、できあがるものも食べられるはず」

だよね(笑)。それともイコールじゃないのか?とりあえず混ぜてどろりとしたものを、フライパンで焼いてみる。

「実験だよなぁ、クッキングじゃなくて」

食べるという目的には向かっているが、何ができるのか、どんな味なのか、何を作っているのかさえ、よくわからない。不思議なのは

「料理だとやる気が出ないのに、実験だと出る」

そして、できあがったのがこちら(写真)。いちおう固形には、なった。テーブルに置かれた不思議な物体を発見したオウムが

「ふっふー。ひゅーい」

うれしそうに寄ってくる。そのうきうき感を見ていると、なんだか不憫になってくる。

「料理の上手なお母さんだったらよかったのに」

この後、一緒に「おいしー」「きゃー」って盛り上がるのに。せめてもの救いは熱々だってこと。冷めたら食べられないシロモノだろうなぁ。

「食べてみる?」「ぷぷっ」

いきなり始まる試食会。うれしそうにかじりついたオウムが、小首をかしげて固まっている。

「どうしたの?大好物のバナナが入ってるよ。卵もヨーグルトも」

しばらく不思議な表情で、目をクルクルさせながら食べていた。が、やがて悲しげに皿から離れ、ポテトサラダへと帰って行った。そのオウムの後ろ姿を眺めながら

「そんなにまずいの?それをこれから私は食べるの?」

ものすごい前振り。プロローグ。見た目はそんなに悪くないけど。いただきまーす。

「・・・・・」

不思議な味だ。咀嚼しながら言葉を失う。という、珍しい状態。ポテトサラダからオウムがこちらを振り返り「でしょ?」と言っている。

「うーん、まぁ、食べられる、けど、もう作りはしない、かな」

こんなことなら、最初から「目玉焼きとバナナ1本、ヨーグルト」そのまま食べればよかったのだ。素材は悪くないのになぁ。あ、そうか、だからレシピってあるんだ(←最初に読め)。

さて。今日は「着ない服のハシキレ」を使って、布アート。切ったり縫ったり、貼り付けたり。アトリエの作業テーブルは、同時進行中の作品&素材でいっぱい(写真)。スペースがないので、ペイントはもう床で(笑)。

「ぽぽっと花(ばな)」

「好き」「愛しい」という気持ちが生まれる瞬間、ぽっと心に咲く花がある。魅力的な人、もの、ことに出会う時、すばらしいなぁと思う時。心が震え、ぽっ、ぽっと花が咲く。

「私たちは誰もが、心に花畑を持っている」

大切にしたい人、もの、ことにあふれた場所を。1日に何度でも、私たちはこの花畑を訪れることができる。信号を待つ間、列に並ぶ間、テレビを見る代わりに。

みなさま、すてきな日曜日をお過ごしください。

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