壁のしみ・2

うちのマンションの壁から、水のしみが発生し
日に日に大きくなっていく。
「水道管が怪しいと思うので、見に来てください」
と、管理屋さんに電話をしたのが、5月。
「わかりました~。業者さんに電話させます」
と、返事だけはいいが、待てど暮らせど、電話は来ない。

2週間後、また電話をするが
「わかりました~、電話させますねー」
そうしているうちに6月になり、一ヶ月が過ぎ、
壁の水しみの辺りに、いよいよ「カビ」らしきものが発生し始めた。
「ぎゃー、か、か、カビじゃー」
家の中で、生命が誕生する、というのは恐ろしい。

すぐに電話しようと思ったが
今週から、うちのピアノ教室は「夏休みのレッスン」が始まり
朝は10時から、スタート!なので
それに追われて、すっかり忘れていた。
そして、惨事は起こった。

「ぎゃーっ、ベラ!来て、お願いっ」
水のしみ、カビが発生していたのは玄関の壁だったが
その裏側、台所の壁からなんと
「水が噴き出して」いるではないか!
こんなことが、家の中で起こることが信じられず
べラも一瞬、言葉を失った。

「滝みたい・・・」
「いいから早く、電話してよ」
カビの次は滝。
生命の誕生、神秘、ジャングルを思わせる家だ。
「水が壁から!ええ、噴き出して、床も水たまりで・・・」
「わかりました、すぐにそちらに直行させます!」

さすがに、すぐに対処してくれたが
それでも、水道屋さんのおじさんがやってくるまで
2時間はかかった。これが、マラガの「救急」なのである。

とりあえず、タオルやシーツで対処。
まだ、生まれたばかりのかわいい滝が
機嫌をそこねて突如、イグアスの滝にならないことを祈った。

(壁のしみ・3につづく)

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