スペインのゲイ事情

ヨーロッパでは、「ゲイ(男性の同性愛者)」の関係、存在は
かなり認められている。
ここ10年くらい、社会的理解が広まってからは
友人、家族、職場でも公然と、自分がゲイであることを語るようになっている。
以前は「病気である」と考えられ、社会的差別を受けてきたゲイであるが
先日は、ドイツのサッカー選手のカミングアウトをはじめ
それによる差別は、基本的にはないと言っていい。

そんな中で、先日ロシアのプーチン大統領が
「ロシアに、ゲイはない!」的発言をしたのには、驚かされた。
そのあと、ロシアの市民によるゲイ狩り殺人のニュースが報道され
その非情ぶりに、言葉を失う。

同性愛であろうが、大切なのは「人間としてどういう行動をとるか」であろう。
宗教と同じで、どの宗教に属しているかが問題なのではなく
人間としてどういう行動をとるのか。

スペインでは、首都マドリッドにおいて
毎年ゲイたちによるパレードが華やかに行われている。
ヨーロッパの各地からゲイが集まり、ゲイへの理解を呼びかけている。
そこには暗さは少しもない。彼らの表情を見ていると
やっと自分が何者であるか公言できるリラックスした空気を感じる。
「汝を知れ!」
と、ギリシャの遺跡の柱にも書かれていたではないか。

さて、わたしの友人の中にも、ゲイの人たちは多い。
職業は実にさまざま。
会社員、経営者、スチュワート、店員、講師、美容師、モデル、ダンサー・・・
スペインの場合、外見的にゲイは大きく2種類に分かれる。
どことなく線が細く女っぽいタイプと
筋肉のついたかっこいいモデルタイプ、たとえばリッキー・マルティン。

後者はとにかく、女性に大モテなので
「ええっ、うそ、ゲイだったの~!もう残念ーっ」
というケースが続出。
わたしがスペインに渡ったはじめの頃、何かと世話を焼き
親切にしてくれたのがこの「ゲイ友」たちだったが
今でも、大切な友人である。

ちなみに、同性愛者の彼らの自称は「ゲイ」なので
そう呼ぶのが正しい。
「ホモ」「マリコン(おかま)」は蔑称なので、スペインでは禁句です。

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