香港から届いたクリスマスカード

今週は、スペインの郵便局が一年で一番、忙しくなる時期である。
それは、ふだん手紙を書く習慣のないスペイン人が
こぞって「クリスマスカード」を書くからで
日本のように年末に向かって準備される「年賀状対策」や
「従業員の増員、指導」などというものはないに等しく
その混乱ぶり、忙しさたるや、想像を絶する。

3年ほど前、12月15日に投函した「日本への年賀状」が
実際、日本に着いたのが、年を越した1月の15日だった、ということがあった。
ふつうなら憤慨して郵便局に乗り込むところだろうが
わたしたちマラガ人は
「あ~、やっぱりね・・・」
と、ため息をつくだけである。
そんなわけで、12月に日本に手紙を送ることを、3年前からやめてしまった。

さて、そんな郵便事情を知っていながら
12月24日にちゃんとクリスマスカードが届けられると、ちょっと感動である。
「すごいじゃないか~、やればできるっ!」
と、ほめたくなってくる。

封筒を見て、まず声をあげたのはべラだった。
「Hong Kong(ホンコン)?」
「あれぇ~、ほんとだ。香港からわざわざ、海を越えてやって来たんだねぇ~」
その道のりを思うと、また感動。

「おおきちゃんからだ!」
わたしは勢いよく、封筒を開けた。
その瞬間、不思議な文字が目に飛びこんできた。
いや、文字は日本語なので読めるのだが、おかしいのは「字面」であった。
よろよろと揺れ、インクののりにムラがあり、所々かすれてさえいる。
「おおきちゃんは、だいじょうぶなのか?・・・・・」
それが、カードを読んだ第一印象だった。

封を開けたとたん、こういう印象を抱かせる手紙は、そうそうない。
住んでいる場所が「香港」なだけに、妙な想像がかきたてられる。
まるで拉致されて、無理やり元気だと証言するために書かされたような字面。
さらに日本語が、何となくおかしい。
「全然かわってない、びっくり、うれしいです」
「お楽しみは、次の出会い、とっておきます」
日本語を習っている中国人っぽいよなぁ。
ほんとに、おおきちゃんなのかぁ。

不思議な気持ちでいっぱいになった、香港からのクリスマスカード。
おおきちゃん、香港でがんばって生き抜いてね。
楽しい年末年始を過ごせるようお祈りしています。
「だいじょうぶ、あるよ」
とか、書いてこないように。

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「香港から届いたクリスマスカード」への2件のフィードバック

  1. 明けましておめでとうございます
    そんな、ご心配をおかけしているとも気がつかないまま
    すみません。新年を迎えてしまいました。

    そもそも選んだXmasカードは、飛び出す絵本形式になっていた為
    折り畳まれたサンタやトナカイが
    メッセージを書く所の裏側で邪魔をして
    とっても書きづらい。
    そして、最近の生活で
    日本語を手書きで何か書くという事が
    ほぼ皆無。
    ただ、メッセージ届けたい一心で書き終えてみれば
    カタコト日本語且つ文字はヨロヨロの
    謎のカードが出来上がり
    自分で見ても正直、あれ?という感じが否めない。
    書き直せばすむことなのですが
    香港もスペイン同様、Xmas前の郵便局は大変な事になっていて
    日本の年賀状みたいに、
    「この日まで出さないと届けてあげないよん」と世界の国の締切が
    ご丁寧に掲示されている。
    モモ様が住んでるスペインを含むヨーロッパ圏は1番締切が早い。
    書き直すことより届くことが最優先!と
    こうして
    ヨロヨロメッセージ入り謎のカードは海を越えて?
    届けらたというわけです。

    ご心配をよそに、いたって元気に香港で新年を迎えてます。
    大木ちゃんは大丈夫あるよ!
    では、モモ様 はじめモモ様の大切にしている皆様にとって
    素敵な年になりますように。

  2. 大木ちゃん、元気そうで何より!
    新年、おめでとう~。
    今、気づいたけど「飛び出す絵本形式」のカード
    サンタもトナカイも、ぐったりしてたよ。飛び出せなかったな。

    ヨーロッパ圏の締め切りが早い!のには驚きました。
    そんな表示がある、ということがスペインより発展国。

    2014年11月、名古屋で行う「かくし芸大会」で会いましょう!
    がんばって香港から参加してください。待ってます。

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