命を守るピンクの月

【一日一作プロジェクト】光に向かって懸命に手を伸ばすいくつもの命。それを見守る「ルナ・ロサ(ピンクの月)」。お昼過ぎにテラスに出たら、夏だった。

「うわぁ、これはまさかテラル!」

季節はずれの熱風テラルが吹き荒れ、いきなり夏日に。洗濯物があっという間に乾く。長袖を脱ぎ捨て、今年初めて半袖に。気持ちいい〜。

乾燥した熱風テラルに吹かれていると「夏の感覚」がよみがえる。私の大好きな夏。抜けるような青い空と海。この国が今感染に冒され壊滅の危機にあるのが、一瞬夢のように思える。

「あれ、髪の毛切ったの?」

夜8時のテラスエールで、お隣さんから声がかかる。

「美容院、開いてないよね?」「自分で切ってます。もう10年以上」「ええーっ、後ろも自分で?ちょっと回って見せて」

テラスが完全にコミュニケーション広場に(笑)ここで大笑いして深呼吸するのが「一日をしめくくる新しい習慣」になりつつある。

今日は4人の友人から電話があり、それぞれに「いつスペイン社会は再び動き始めるか」予想してもらった。

「7月、9月、12月、来年の1月」

と、かなりばらつきのある答え。

「県を越えて移動が再開したら、終わりだと思う。爆発的に感染者が増え第2波が来る」

「7,8月のバケーションシーズンで、大移動が始まったら、秋からまた封鎖だよ」

「コロナより先に貧困で亡くなる人が出てくる」

先はけして明るくない。だからこそ、空や海の青さが目にしみる。肌を撫でる乾いた熱風に身を任せていると、なんと心が軽くなることか。久しぶりのリラックス。外出時の完全装備が鎧に思える。

スペインのコロナウィルス感染者は196000人に。明日は20万人になるのだろうか。そして日本は、感染を押さえ込むことができるのか。

カオスの中、光に向かって懸命に手を伸ばすいくつもの命。それを見守る「ルナ・ロサ(ピンクの月)」。疫病も死神も、誰もその命に手を出させない!祈りを形に。

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