秋の発表会2017

昨日の続き。ランチバイキングも終わり、いよいよ文字通り「発表会」の始まり。まずは子供たち五人による
「日本語で開会の挨拶」
でスタートを切る。初企画。この日まで、お父さんお母さんにも内緒で秘かに練習。

「こんにちは」
「みなさん、ようこそ」
「一緒に楽しみましょう」
「ピアノを弾きます」
「今日はみなさんありがとう」
など、順に挨拶していくのですが、もちろんすべて暗記。みんなスラスラと言ってのける。すばらしい~。

拍手喝さいの後は、ピアノの部のスタート。四歳から始まり、六歳、七、八歳・・・と順に上がっていく。

この秋からスタートし、初めて人前で弾く子供たちも、ちゃんと弾き切りました。すごいー。やるなぁ。ま、大人の方が実際のところ緊張するかも。

「間違えたらどうしよう」
という心配が、小さすぎてあまりない。そこが強み。小さい頃から弾いておくと、やはり舞台慣れします。

さて、おなじみの「キラキラ星」「ハッピーバースデイ」から始まり、「カノン」「タイタニックのテーマ」「ラ・ラ・ランドのテーマ」「エリーゼのために」「自作曲」と、次第にレベルが上がっていきます。

司会、進行、楽譜めくり、連弾・・・今回はこれだけでは終わらない。新企画である
「日本語のデモストレーション」
もあり、進行上おぼえておくことが山のよう(汗)。

「日本語で自己紹介をします」
そう言うのは簡単だが、三十人ものお客さんを前に、注目をいっせいに浴びながら
「名前、年齢、趣味、日本語を勉強していること、日本に行くことが夢であること」
などを暗記で言うのだから、なかなか大変。

さらに「折り紙」も披露。せっかくなので作品を紹介した後
「お父さん、お母さんにプレゼントする」
ことを事前に決め、これもこっそり練習済み。

そして「すごろくによる数字の瞬間解答ゲーム」も披露。新企画がいっぱい。盛りだくさん。なんだか学校のお楽しみ会か、文化祭のよう(笑)。

さらに「ちびっ子アート教室」の子供たちは、毎週描いた絵や工作を壁一面にディスプレイ。これも前日までかけて、みんなでテープや画鋲で美しく飾りつけ。

お父さんお母さんは、写真やビデオを撮りまくり。そうでありましょう。それとは反対に、私は写真を撮る暇がまったくなし。で、気が付いたら発表会が終わっていた。うそ。一枚もなし。

「写真送ってくださーい」
と後日お願いして、届けられたのが今日紹介する写真(一~五枚目)。あぁあ、数枚あってよかった。

今回の発表会では、お父さんお母さん方にぜひ伝えたいことがあった。
「ピアノ・アート・日本語教室を通して、私が子供たちに望んでいるたった一つのこと」

それを、きちんと自分の言葉で伝えたい。だから、たどたどしくも言葉を選びながら、一生懸命に話した。

「ピアノ・アート・日本語教室を通して、私が子供たちに望んでいること。それは、上手になることでも実力をつけることでもありません」

「子供たちに望んでいるたった一つのこと。それは、幸せになってほしい。ということ」

「いつか大人になって、真剣に問題に向き合わなければならばない時がきっと来るでしょう。その時私はもう、今のようにすぐそばにはいません」

「でも、こうして分かち合った時間や体験が、その時に力を与えてくれるよう。なぐさめ、元気づけ、前に向かって歩いていく力になってくれるよう」

「愛され、認められ、評価され、たくさん笑って安心して過ごした時間や体験が、力や自信となるよう」

「そして幸せに向かって、まっすぐ歩いて行けるよう」

「それが、私がレッスンをする時、いつも思っていることです」

今までの私は、あまりこういう話をしなかった。でも、べラと母を亡くしてから、私は自分の思いをはっきりと伝えるようになった。

ベラと母の死は、私を目覚めさせ、時間が有限であること、恐れずに自分を表現し、今日を生きることを教えてくれた。 

「もしかしたら、これが最後の発表会かもしれない」
という緊張感を持って、今の私は生きている。だから、そういう挨拶になり、そういう私になったのだと思う。

最後になりましたが、お忙しい中発表会に足を運んでくださったみなさん、どうもありがとうございました。

カルロス、バレリア、アレックス、アルバ、グロリア、シルビア、ルーカス、アレハンドラ、ギジェルモ、マルティーナ、カーラ、ブレッド・・・
あなたたちの勇気に感謝します。そして、分かち合ってくれた時間に。
音楽やアート、文化があなたたちの永遠の友達でありますように。ベソス。

Muchas gracias Carlos, Valeria, Alejandra, Alba, Gloria, Silvia, Lucas,
Alejandra, Guillermo, Martina, Carla, Brad…
Habeis sido muy valiente. Gracias por compartir vuestro tiempo conmigo.
Espero que la música, el arte y la cultura sean vuestros amigos para siempre. besos

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