赤の宴

【一日一作プロジェクト】お皿にペイントして「赤の宴(うたげ)」を作った。うちのオウムは「IKEAの三段引き出し」に住んでいる。1日に30回くらい

「私を引き出しの中に押し込んで!ゲーム」

をやらされる。こちらとしてはまるで興味はないのだが、オウムが目を輝かせ、飛び跳ねながら「早く早く!」と誘ってくるので、仕方なく作業の手を止め

「よーし、行くぞ〜!」

と、大げさに予告する。すると「よし来た!」とばかりに、オウムは全速力で三段引き出しの中へ逃げ込む。ここからが私の出番。

「シーツやタオルを隙間につめて、引き出しから出られないように」

セット。この絶対絶命のシチュエーション。が、たまらなく快感(笑)なのらしい。ここから数分で

「無事脱出!」

することに、深い意味を見いだしている。引田天功か?脱出し終えてご満悦のオウムに

「おぉお〜!すごいー」「なんて早技〜」「よく出てこられるねぇ」

と、拍手喝采するところまで含まれ、これでワンセット。かける30回(汗)。シーツやタオルを引き出しの隙間に突っ込む際

「細長い棒」

を使う。手を噛まれないように。その棒が「絵の具の筆」に、とても形状が似ている。それが悲劇の始まりなのだが、オウムはいつものように

「棒を噛んで音を立て」

私に合図を送った。遊んで、と。作業の手を止め、そちらを振り向くと・・・

「うそ。これ、筆じゃん」

見事にボロボロ。数秒、言葉を失う。日本で買った、たぶん4000円くらいする筆(涙)。全身に殺気を漂わせ、オウムをにらみつけると

「ちがうよ〜、やってないよー」

と、全身でアピール。じゃ、誰なん?(写真)。なんとかカケラを集めてボンドで固定。日本のことわざは、こういう時のためにあるのだ。

「弘法、筆を選ばず」

作業が終わりテラスに出ると、赤々とした夕焼けが、海と空を染めていた。なんて美しいんだろう〜。

「赤の宴(あかのうたげ)」

地中海の夕暮れは、光や波、魚や月が踊り遊ぶ。赤い夕焼けをまとって。色の波動に包まれて。赤の宴。今日を生きて終えられる。って、すごいことだ!感謝。

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