1. 関西空港駅の女忍者

 

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今日から、僕のコーナーが始まるそうです。
企画名は「べラの部屋」と、ももが教えてくれました。
制作スタッフの小林さんが、つけてくれたそうです。

お世話になります。ありがとう、ありがとう~。

日本に行って、驚くことがたくさんありました。
それを少しずつ書いていこうと思います。
こうして僕が話すのを、ももが横で、日本語にしてくれています。

まず最初の驚きは、どこを見ても「ぴかぴかと光っている」ことでした。
いすも手すりも床も、ジュースの自動販売機まで。
あっ、自動販売機はスペインには空港にしかありません。
道端に置いておくと、あっというまに壊され、盗まれてしまうからです。

空港から大阪まで電車に乗るというので、ホームで待っていました。
ドアが開いたので入ろうとすると
すごい勢いでお姉さんたちが乗り込み、出入り口に「ふだ」をかけました。
ももに聞いたら、
「清掃するので3分、お待ちください」
と、言うのでびっくりしてしまいました。
そんな、停車中の乗り物を、どうしてたった3分のあいだに清掃でき、
発車寸前におりることができるのか。
掃除できなかったら僕たちといっしょに大阪まで行くのか、
心配でしかたありませんでした。

車窓から見える、お姉さんたちのすばやい動きに目をとられているうちに
とんでもないことが起こりました。
なんと、自動的にすべてのイスが回転し出したのです。
「ああっ、見て、イスが回ってるよ!」
僕は声をあげましたが、そのことに驚いている日本人は
ひとりもいませんでした。ももでさえ
「進行方向に向かってイスの向きを変えるんだよ」
と、のんびりしています。

停車中の3分のあいだに、的確に掃除をこなし、
さっそうと立ち去るお姉さんたちは、「コマンド」のようでした。
日本に伝わる「女忍者」も、
きっとこんなふうに、かっこよかったのだと思います。

現代的な大阪空港の駅で、思いがけず、
日本古来から伝わる血、を見た気がしました。
ユニフォームはかわったけど、「女忍者の末裔」たちは今も健在。
思いがけない出迎えに、
さっそく、日本が楽しみになってきました。

次回は、僕がびっくりした日本の「車窓の田園風景」について、書きます。
(「べラの部屋・2」につづく)

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「1. 関西空港駅の女忍者」への7件のフィードバック

  1. はじまりましたねー。「ベラの部屋」。ベラの目にどう日本がうつったのか、とても興味があります。

    ちなみに在来線ではないのですが、新幹線のお姉さんたちについての本が出てます。
    『新幹線お掃除の天使たち 「世界一の現場力」はどう生まれたか?』
    http://p.tl/OhGa

    紹介文を読むだけでも、どれだけ高い能力があるのかが想像できますね。

  2. はあ~、まさか本にまでなっていたとは!
    ぜひ、読んでみたいですねぇ。

    「あの掃除のお姉さんたちは、エリート部隊だったんだよ」
    とベラに報告したら、ふんふんと納得しながら
    「動きが、ふつうではなかった」
    と、思い出すように言いました。
    「訓練されたコマンド」「女忍者」がベラの印象でしたが
    あながち、まちがってもいなかったんですねぇ。

    本の感想、お待ちしています。
    どんな「かくれ訓練」があったのか、ぜひ教えてください。

  3. この本を図書館で予約してますが、名古屋市内の多くの図書館にあるにも関わらず、すべて貸出なので待っている状態です。

    話は変わって、小林君が「ベラの部屋」が欲しいと言っていた理由を思い出しました。ももちゃんから断片的に聞かれるベラの半生があまり想像を絶しているので、それを詳しく知りたいなってことから「ベラの部屋」が欲しいなって話になったのでした。

    本編の第1部第20話「ベラに歴史あり」
    http://www.momoquimidori.net/?p=104
    をもっと掘り下げた感じかな。。。「レジスタンス」とか「愛人」とか、ベラから想像できないので、そんな辺りにも興味津々の私たち。

    差し支えなければ、今後の予定に組み入れていただけるといいなっと思ってます。

  4. 久しぶりに読んで、なるほど~!でした。
    「ベラの部屋(僕が見たニッポン)」企画が終了したら
    「ベラの波乱万丈の人生」企画でも、始めますかね。

    という話をしたら、
    「デスグラシア(不幸)も、語ればエスペランサ(希望)になる!」
    そうです。

    今日はベラ、大須で買った「侍」のTシャツを着て
    一日を過ごしていました。

  5. 「ベラの波乱万丈の人生」企画、よろしくお願いいたします。

    エスペランサって「希望」って意味なんですね。昔、スペイン語を学んでいた知人の仲間たちの中でひときわ目立つエスペランサって呼ばれている女性がいたのですが、数年たって高校の先輩とわかったことがあって、この単語はよく覚えてます。

    侍Tシャツですかー。暑いんですね。こちらは朝車に乗ったら2度でした。寒い・・・。

  6. 「デスグラシア(不幸)も、語ればエスペランサ(希望)になる!」
    ええ言葉や。メモメモ。

  7. 後藤KK,お世話になります。
    実は、居酒屋で飲んでるときに聞いた「後藤KKの言葉」
    「ええ言葉や、メモメモ」してあります(笑)。

    「ニッポン驚嘆記」で、紹介させていただきますので
     よろしくご了承ください。
    「ええ~っ、そんなこと言った?」
     って、言わないでくださいね。んふふ。

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