2.親子吹き矢&カラオケ大会

昨日の続き。豊橋の実家に帰ると、和室のすべては「吹き矢練習場」に変貌していた。まぁ、私もリビングを「作業場」に変えてしまった身なので、文句は言えない。

畳の上にはテープが貼られ、それぞれ6,7,8メートルの「立ち位置」が、明確に示されてる。
「じゃ、七メートルから始めようか」

父は毎週「スポーツ吹き矢」に通っている。ので、完全に自動化された動きで、てきぱきと的を貼り、いざゲーム開始(写真一~四枚目)。

「パシッ」
「スパッ」
当たる、というより、食い込む感じ。乾いた音が耳と心に心地いい。中心が7点。外に向けて点数が減っていく。

ゲームはこの合計点数で競うのだが、私の心配は別の所にあった。
「お父さん、的の後ろが・・・障子なんだけど」
「大丈夫だよ、的には当たるって」
「いや、だめだって感じがする。念のため、後ろにボードを立てよう」

里帰りして、いきなり障子に矢を突き刺すのは、さすがにどうかと思う。
「じゃ、やってみるね」
深呼吸をして、強く一瞬で息を吹き出す。

「パシッ」
おおー、気持ちいい。これならいけるかも。調子に乗ってやっていたら
「ずぼっ」
と、嫌な音がして、的の後ろのボードに食い込んだ。

「・・・・・・・・」
父は無言だったが、はやりボードを立てて置いてよかったのだ。そうでなければ今頃、障子に矢が突き刺さっていただろう。恐ろしいことである。

「ハビーとダビーが来たら、一緒に吹き矢をやろう!」
と、父は意気込んでいたが、果たして実現するのか。二人がどんな反応をするのか予想もつかない。

「ここまで来て、吹き矢をやる時間あるかなぁ」
と、お茶を濁しておいたが、父はかなり本気だったので、ハビ吉とダビーのノリに期待することにした。

この吹き矢大会の会場は、母とべラのお供えコーナーも兼ねている(五枚目)。せっかくなので花を飾り、二人にもゲームに参加してもらう。

「遺骨のある部屋でゲーム?」
と、思われるかもしれない。が、家族にとっては、遺骨も家族に変わりなく、愛する者とそばにいられるのは、何よりうれしいことなのだ。大切なのは常識より、いつだって気持ち。二人だって一緒にゲームに参加できて楽しいのにちがいない。

吹き矢大会で盛り上がった後は、車に乗って「カラオケ大会」の会場へ(六~九枚目)。父の行きつけのカラオケボックス。平日の午前中は超割安なのらしい。すばらしい~。

「もう二十年以上カラオケしてないから、歌のタイトル忘れちゃった。あの歌のファイルを見れば思い出すかな」
「歌のファイルって?」
「えっ、あの曲目がすらーっと書いてある・・・」

「そんなものもうないよ。自分でタブレットに入力するんだから」
「はぁあ?」

部屋に入って仰天。なんという。曲目や歌手名を自分で入力?すっかり変わってしまったシステム。二十年ぶりのカラオケに戸惑うばかり。
「え、え、え、なんだっけ?あの歌・・・えーと、あー」
「じゃ、先に歌ってるよ」

父は慣れた手つきで、自分の歌をすらすらと入力し、楽しげに歌っている。なんという。これではあっという間に一時間が終わってしまうではないか。
「よっし!サーカスの曲いってみよう」

私の大好きな「愛で殺したい」というこの曲は、実はフランスの歌のカバー。だからマラガでは時々フランス語で聴いている。

いったん、歌い出すと楽しくて止まらない。少しずつ曲名も思い出せるようになってきた。が、レパートリーはもちろんすべて70&80年代の曲。父ともデュエット。

「どこでキーを調整するんだっけ?」
「エコーは?」
「予約入力できるの?」
などどやっていたら、あっというまに一時間が終了。かなりへとへと。急激にお腹がすいてきた。

「お腹空いたー!」
「うどん屋がすぐそこにあるよ」
吹き矢大会&カラオケ大会で全力を出し切った後は、天ぷらうどんでしめ。(十、十一枚目)。

連日「じとじと」は続いているが、カラオケ、車、レストランなど、何かの「中」に入れば冷房はきいている。それでなんとかやっていける。が、果たしてこれから行く予定にしている
「お寺はどうなのであろう・・・」
それを思うと、一気に不安に襲われる。

いちおう「中」っぽいが、庭や廊下もあり「外」でもある。なんとなく冷房はきいてなさそうだ。「じとじと」は私を呼吸困難にさせる。こう、胸が苦しく息絶え絶え。胸に手を当てながら、はあはあしてしまう。

その時アイフォーンがピンと鳴り、見ればハビ吉。
「連日マドリッドは38度だよ!湿度10%でカラカラ~」
「・・・・・・」
じとじとでよし、としておこう。
(明日に続く)

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「2.親子吹き矢&カラオケ大会」への4件のフィードバック

  1. 本文読んでから写真を見ると・・・・あ、それ絶対障子に当たりますね。ボード立てて正解。
    スポーツ吹き矢って初めて知りました。
    カラオケ、私も浦島花子です。
    お父さん、momoさんが訪ねてくれて嬉しかったでしょうね~
    お互い相棒を失くしても、忙しいところに身を置いてお元気そうにしていらっしゃるところが素敵な親子だなぁ、って思いました。

  2. ですよね(笑)。立ち位置から的が小さく見えたので
    これは危ないかな、と。

    ところでウェリントンにはカラオケ、あるんですか?
    なんとなくなさそうなイメージですが・・・

  3. カラオケ、無いですね。
    でも韓国人がやっているカラオケ屋さん、一軒あるみたいです。日本の歌があるのかどうか・・・・
    NZ最大の都市オークランドに行けば何でもあるようです。友達が住んでいて1~2年に一度遊びに行くんですが、日本食スーパーも充実してるし百均もたくさんあるし、(アジア人口が多いので)洋服や小物もなんせ品揃えが多いです。
    日本は遠いから、オークランドにスーツケース持って買出しに行きたいと思うくらいです(笑)
    玄米茶などもウェリントンの半額で売っていてショックを受けました。
    世界各国へ行くにもまずはオークランドに飛行機で行かないと・・という、ウェリントンは首都なのになんとも不便な街です。
    でも私は(友達も)アジア人がわんさかいるオークランドより、イギリスっぽいウェリントンの方が好きです。
    (今調べてみたらマラガの人口は57万、オークランドは140万、ウェリントンは20万でした)

  4. オークランド、140万人!すごいですね。
    それは「買い出し」に行かないと(笑)。

    マラガでは日本のものはほとんど手に入らないのですが
    先日、中国人のやってる「食料品店」を見つけました!
    これが、なかなかいい品揃えで。
    今度、ブログで紹介しますね。
    日本人数人で訪れたんですが、かなり興奮しました。

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