16.松尾芭蕉は忍者か

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2日目の今日は 市内散策。
中岡さんがベラの願いである
「手裏剣を買う」のにぴったり
のお店を探し出してくれる。
痛い足腰にむちを打ち
忍者グッズ店へ出発!
途中、こんなおちゃめな
看板があったので記念撮影。
ベラ、忍者になってるよ。

さすが本場だけあり
忍者グッズお店の方も
忍者風のいでだちで
出迎えてくださる。
さすが、ニッポン。
スペインではたとえ古城グッズ
店に行っても、騎士が
出迎えてはくれませんよ。

手裏剣コーナーで一人悩む
ベラ。お徳用5枚セット&
形のちがう5枚を購入。
「空港でひっかかりませんか」
「武器ではなくお土産、と
いうシールを貼っておきます。
くれぐれも『手荷物』には
入れないようにして下さいね」
「マラガに帰ったら、オリーブの
樹をめがけて練習します!」

後日談だが、本当にベラは
手裏剣の練習に、マラガの
原っぱに出かけて行った。
ただし木はオリーブでなく
ヤシに代わっていたが。
(「手裏剣の特訓~イン・マラガ」
 はまた、3月に紹介します)

「これが、忍者ポーズです!」
「おおぉっ」
うれしそうに、手ほどきを
受けるベラ。至福のとき。
昨日の忍者親子との出会いに
続き、今日は忍者ポーズの
洗礼である。
「にんっ!」
と、言いながら、お散歩。

伊賀上野は、忍者の里であるが
同時に「松尾芭蕉のふるさと」
でもある。
「知らなかった・・・」
ショックを受けながら、芭蕉
ゆかりの大福寺無名庵跡へ
お参りに。

「お水、飲んでもいいですか」
「だめだめ、この水でこうやって
手や口をすすぐんだよ。
清めるの、わかる?」
伊藤さんに教えられながら
写真を撮りあっこ。

観光客もなく、物音ひとつしない
神社の境内。
時が止まったよう。
そういえば、ここまで歩いて来る
間も、本当に物音がしなかった。
雑音、騒音のない町。
忍者の末裔が住むという
伊賀上野の旧市街。

境内でお参りをし、しばし
松尾芭蕉に想いをはせる。
「古池や・・・」の歌はべラも
知っていたので説明すると
「ここが・・・ふーむ」

そして、はっと顔色を変え
「松尾芭蕉も、もしかして忍者?
 歌人を装った?」
ちがうよ。
スパイじゃないんだから。
と、言いかけて
いや、でもそうだったのかな。
わたしが知らないだけで。
確か昨日の忍者ショーで
忍者はよく「旅芸人」を装って
町から町を旅をしたと・・・
芭蕉、旅してたしなぁ。

境内に、色づく紅葉が美しい。
鳥居の朱色が、鮮やかだ。
なんて美しい国。
住んでいた頃はいつも忙しく
駆け足で、通り過ぎてばかり
いた。
学生時代、会社員時代。
わたしは、この国の何も
見ていなかったんじゃないか
と、思えてくる。

神社をはさんで両側に
あ・うんが、建っている。
水場を守る竜がいる。
聖獣に守られた場所。
ニッポン人は
こんなすてきな空間を
あたりまえに持っている。
心が鎮まる聖域を
日常生活の中に持っている。
買い物のついでに
犬の散歩のついでに
ちょいっと訪れることができる
非日常の空間。
一瞬の瞑想。
ニッポン人の心に流れる
静けさの源を見る気がした。
ラテンの国・スペインには
ない清涼感。静寂感。

境内の大樹に身を寄せて
感謝。大樹の、大地の
エネルギーをいただく。

さぁ、再び市内観光へ!
11月中旬なのに
初秋の陽気に汗ばむ。
なんだかお腹もすいてきた。

「ほら、写真、写真!」
伊藤さんにせかされ記念撮影。
一般の駐車場にまで、こんなコーナーがある伊賀は、すごいな。

(「ニッポン再発見記・17」 につづく)

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「16.松尾芭蕉は忍者か」への2件のフィードバック

  1. 忍者屋敷には我が家も家族旅行して,手裏剣投げをしてきたことがあります。楽しいですよね。
    松尾芭蕉は伊賀の下級藩士の子で,親は忍者の家系に繋がるとも言われています。また,「奥の細道」の行程にも謎が多いことから,古くから隠密説がささやかれています。隠密=忍者とはちょっと違いますが,実際に「奥の細道」に同行した河合曾良は後年,幕府の仕事をしています。

  2. なんと!隠密説が。
    松尾芭蕉の「奥の細道」は、実は情報収集の旅だったのか。
    この説には、本当に感動しました。
    ということは「旅人」は、要注意ですね。歌人に限らず。

    さすが、賢田さん!
    こんな博学のみなさんが、ブログを読んでいてくださると知り
    安心しました。ありがとうございます。安心して書けます。
    「コメント」のところが「知識」で、本文が「息抜き」。
    って、逆?

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