届けられた羽

【一日一作プロジェクト】ワイヤーアート「届けられた羽」を作った。オウムの声で起こされる朝(鳥かごから出せ〜と叫ぶので、あわててベッドから飛び起きる)がなくなり

「ゆったりと始まる朝」

ベッドの中で、のんびりごろごろ。今、手にしているものを楽しもう。よろよろと起き出すと、リビングにはハビ吉のスーツやバッグが。

「昨夜遅く、帰って来たんだ」

フライトを終えて。夜中の2時、3時に帰ることもざら。私は爆睡中でまったく気づかなかったけれど。ひとり紅茶を飲んでいると、ハビ吉がふらふらと起きて来た。

「ブエノス、ディアス!今日は一緒にランチ食べに行こうよ」

めちゃおいしい店がある、と胸を張る。食べることが大好きなハビ吉は、いつも新しいお店を探して飛び回っている(←ずぼらな私とは大ちがい)。さて。そうして乗り込んだお店は、すでに満席。

「ワインで乾杯しよう」「新しい日常に」

カウンター席を陣取り、まずは赤ワインで乾杯。いろいろ食べられるよう、全てスモールポーションで注文。なのに

「えっ、これでスモール?めちゃ大きいやん」

カジョス(ひよこ豆と臓物の煮込み)、アーティチョーク、豆と野菜のサラダ、ガスパチュエロ(マヨネーズ入りのスープ)・・・

「おいしーーーーーーーっ」「でしょ?」

赤ワインもお代わりして。おしゃべりしながら、しばし至福の時。どれだけ泣いて、辛くて悲しくても「食べられる」「笑える」って、すばらしい〜。内から回復していくのを感じる。そして

「そばにいて、抱きしめてくれる友達がいる」

って。ハグは、回復力マックス。ベラが亡くなった時も、こうしてハビ吉とランチに出かけた。味のしないビールを流し込み、延々と人目もはばからず泣いていた。

「ももは自由になったんだ。これから自由に動き回れ!ってことだよ」「自由?」「オウムがいたからしなかったこと。1人だからできることがあるよね」

まだ心は痛いけれど「羽」をもらったのかな。さらに自由に飛べるように。今、手にしているものを大切にしよう。なんたって生きている!健康で、53歳で、家族や友達もいて。ふいに、7年前ベラを亡くした時、ハビ吉に尋ねた

「どうしたら悲しみは消える?」

の答えを、思い出した。「時間」「1年目は辛いけど、2年目はずっとよくなる」「3年目はさらに」「ただ生きていけばいい」。両親を病気で亡くしたハビ吉だから、その言葉に重みがあり、光を感じた。

ランチの後は、デザートを持ってホセ・マリ叔父さんの家へ。ここでも、しっかりハグされる。エネルギーチャージ(笑)。気がつけば、クリスマスまであと3日。早っ。すっかり忘れてた〜。

日本はクリスマス寒波だとか。温かくして、みなさますてきな1日を。

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