コンサート& 三和獣

【一日一作プロジェクト】「三和獣(さんわじゅう)」を作った。朝一番、近所に住むカルメンから急にメッセージが。

「行けなくなったコンサートのチケットがあるんだけど、今夜どう?」

きゃ〜。行きます!思いがけず、カルメンにも会えて、しばしおしゃべり。ありがたくチケットいただき、いざセルバンテス劇場へ。

「こちらへどうぞ」

案内のお姉さんが、1階正面のプラテア(1番高い席)へ、次々とお客さんを案内している。私の席は3階なので、階段を登ろうとしたら

「ご案内します。どうぞ」

えっ?私も?いいの?チケットを見せて確認するも、お客さんが少ないので先着順に空いている高額シートに座らせてもらえるらしい。「値段は3倍」なので、ふだん座ることはない特等席。

「おお〜、舞台から9列目」

うれしや〜。歓びにひたっていると、私の周りにブラジル人やアルゼンチン人のお客さんが、どどっと詰めかけて来た。ラテンムードいっぱい(笑)。

「ヤマンドゥ・コスタ。どんな人なんだろう」

ブラジルのギタリスト&作曲家。前情報はそれだけ。クラシックギターを抱えて現れたのは、もっさりとした体型、長髪の男性。割れんばかりの拍手に迎えられ、ギターがささやくように歌い出した。

「ポロポロ、ポロロン」

それが、息を呑むような絶妙なコードの連続。美しいボサノバ的ハーモニーに、わずが3分で私の心はわしづかみにされた。拍手をしようと待ち構えていると、ギターを抱えるように持ち直し

「突然スピードアップ&リズムの嵐」

なんというコントラスト。かっこいい〜。ものすごいリズム感。緩急。強弱。クラシックギターで、こんなことができるの?2曲目ですでに

「ブラボー!」

の掛け声が。こんなすばらしいギターリストがいるなんて。知らなかった。とにかく1曲ずつスタイル・スピード・リズムが変わる。その幅の広さ。なんという技術、音楽性。

「あれ、口笛?」

なんとメロディを口笛で(笑)。おしゃべりは、テーブルに置かれたマテ茶を飲みながら。気さくで自然体で、舞台慣れしていて。一緒にくつろいで笑ってしまう。

「次はコロナロックダウン中に作曲したテーマ」

聞けば、外出禁止令の中、作曲をしていると子供たちがリビングを飛び回り「あんまり騒がしくてインスピレーションをもらい」と、ギターをかき鳴らして演奏(笑)。

「ブラジルのショーロ、ボサノバ、サンバ」「アルゼンチンやウルグアイのタンゴ、ミロンガ」「コロンビアの民謡」・・・

中南米のリズムとハーモニーをベースにした、すばらしいオリジナルテーマの数々。コスタ氏の手にかかると、こんな魅力的になるんだ〜。

「圧倒的なリズム感。緩急、強弱のコントラスト」

何度も目頭が熱くなった。会場は拍手喝采。アンコールが終わっても、しばらく拍手が鳴り止まない。帰ろうとしない観客に、劇場が

「もう終わり」

の合図として、照明を落とす(笑)という荒技。しぶしぶ出て行く観客。私も感動を胸に、家へすっ飛んで帰り、すぐにYouTubeでコスタ氏の演奏を検索。もう一度、聴きたいよ〜。

「うそ。今聴いた曲が1曲もない」

出てくるのは、違うスタイルの曲ばかり。あぁあ、なんてこった〜。コンサートでしか聴けないのかぁ?(涙)。こんなすばらしいコンサートに招待してくれたカルメン、ムーチャス・グラシアス!

「自分で作曲した曲を弾くっていいなぁ」

思わずピアノに向かう(笑)。感動って、人を行動に駆り立てるのだ。そうだ、一日一作プロジェクト「曲」でもいいよなぁ。

「三和獣(さんわじゅう)」

マグネットアート。「天地海の聖獣」をモチーフに。飛ぶ(天)、歩く(地)、泳ぐ(海)命。バランス、ハーモニーを司る三獣。

たとえどんなことが起ころうとも、私たちは私たちの毎日を生きる。今日、今、ここが全て。手にしているものを大切に。みなさま、すてきな日曜日を。

 

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