夢迷夜花

【一日一作プロジェクト】「夢迷夜花(ゆめよばな)」を作った。大整理で出てきた紙袋50枚近く。たいてい袋の中央にはお店のロゴが入っている。それを塗りつぶせば

「これ、描けるじゃん」

こればっかり(笑)ちゃんとキャンバス地に描け。という声が聞こえてきそう。でも、このラクガキが楽しいんだよね。

「楽描き(ラクガキ)」

つい心奪われて夢中になる。小さな頃から、いつもイラストやマンガを描いていた。ノートはもちろん、教科書の隅、テストの裏まで。

「早く絵が描きたくて、ダッシュでテストを終わらせ」

すぐさま答案用紙を裏返し、夢中になって描いていた。消さずにそのまま提出していたのだから、先生も呆れていたかも。

学校の帰り道には、アスファルトの道路に石でラクガキをした。大地には枝で。乾いた道には水で。パンにはジャムで。楽描きは、毎日の中に存在していた。

「その自然発生的なエネルギー」

無防備で、ひたむきで、原始的で、直感的で。内から私を突き動かす、激流のような衝動。ま、今朝もそんな嵐のようなエネルギーにさらわれ

「整理整頓から脱線」

紙袋ペイントが始まったのだけど(笑)。全くこんな予定ではなかったのに。この

「全ての予定をぶっ飛ばす破壊力」

は何なのか。さて。お腹が空きキッチンへ行く。が、朝食用のパンがない。シリアルも。しばらく立ち尽くし考えをめぐらす。

「どろどろした生地をフライパンで焼けば、食べ物になるのでは?」

こういう時に、レシピを探すという機能はついていない。

「どろどろした生地って、何だろう」

こういう順番で、私の頭は進んでいく。残念ながら小麦粉もなかったので

「オーツ、バナナ、卵、豆乳をフードプロセッサーで混ぜてみよう」

生地をフライパンに流し込み、ついでに「ミックス実(日本語では何と言うのか不明)」をふりかけてみた。

「おお〜食べ物になった」

味はこの際、どうでもいい。ハチミツでもかければ、食べられるのでは。さっそく熱々をほおばってみる。

「うそ・・・十分に食べられる」

その外見に興味を引かれ、オウムもやって来た。なんと。勢いよくくちばしを突っ込んでいる。終わりよければ全てよし!

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「夢迷夜花(ゆめよばな)」

涙を吸い、迷いを食べて。

夜に咲く、夢の花。

手折ったら、血を流すだろう。

闇の腕が、今夜のゆりかご。

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