100歳を迎えた祖母

【一日一作プロジェクト】黒デニム&フラメンコふりふり合体。プラス黒シャツで「Bailando(バイランド・踊りながら)」を作った。実は先週、祖母が

「100歳を迎えた」

とくばあちゃんは「踊ること」が大好き。いつでもどこでも踊っていた。イタリアでもドイツでも。お祭りでも公民館でも、家の中でも。

「なせばなる!」「自分の城は自分で守れ!」

などの言葉を、小学1年生だった私に繰り返し教え込み、暗唱させた。だからスペインへ渡り、まず最初にピアノ室の壁に貼ったのは

「自分の城は自分で守る!」

と極太黒マーカーで書いた紙だった。とくばあちゃんはいつも「新聞に載りたい」と言っていた。その願いを叶えるべく、父も母もそして私も何度か挑戦したが、全く採用されず。すると

「みんな役に立たん。こうなったら、ばあちゃん100歳まで生きて、自分で新聞に載る!」

まさに、その通りに。確か地元の新聞に載ったはず。一度とくばあちゃんに

「人生で何が一番大変だったか」

聞いたことがある。スペインへ私を訪ねて来てくれた時のこと。マドリッドのホテルのベッドの上で二人、転がりながら夜中過ぎまでおしゃべりをした。

「若くして結婚して、旦那さんが徴兵され、わずか数ヶ月で帰らぬ人となった。その時、ばあちゃんは妊娠しとってなぁ」

あまりのことに言葉が出なかった。「食料がなくて」「物がなくて」「お金もなくて」何でも自分の手と工夫で生きてこなくてはならなかった。

「あの時のことを思えば、ばあちゃん幸せだなぁ。あれより辛いことは何もない」

そう晴々と言い切る祖母の笑顔を、今でもはっきりと覚えている。日本へ帰国するたび、祖母がお世話になる施設で演奏をさせてもらっていた。きっと今年も皆さんに祝ってもらったことだろう。

「Bailando(バイランド・踊りながら)」

いつでもどこでも踊っていたおばあちゃん。沢山のことを教えてくれたとくばあちゃん、100歳のお誕生日おめでとう!これからも体を大切にして、どうぞ長生きして下さい。

Facebook にシェア
[`google_buzz` not found]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です