20作を同時進行

ニッポン行きの飛行機まであとわずか。タイムリミットに向けてラストスパート!というか、もう必死。で、私が取った策は
「20作を同時進行」

絵の具というのは、乾くまでに時間がかかる。たとえかなり速乾性の高いアクリル絵の具でさえ。私はかなり厚塗りをするので、どうしても15~30分はかかる。

というのも、絵の具は乾いてから次の色をのせないと、絵の上で混ざってしまう。あえてそうするときもあるがこの
「待ちタイム」
がどうにももったいない。で、息つく間もなく次の絵に取りかかる。それが終わるとまた次の絵へ。このくりかえし。

こうして
「不思議な循環」
が、作業場において生まれる。筆と絵の具を持って、アトリエをぐるりと一回りする図は、回遊魚のようでもあり、また将棋の、なんて言うんでしたっけ。あれ。何十人と相手をして回る・・・

で、一回りして最初の絵に戻ると
「すっかり乾いて、第二の層ペイントOK状態」
になっている。あとはこれを、ひたすら繰り返すだけ。

「第三の層、第四の層・・・」
ひたすら、回る。私は回遊魚~。鼻歌まで出てくる。

おもしろいことに、何も考えなくていなくても、一周ぐるりと回ってくると
「次に置くべき色と場所」
が瞬時にわかるから、不思議だ。

きっとあの、将棋の「百人やぶり回遊魚スタイル」も、そうなのにちがいない。見たとたん、パッとくる。はず。

というわけで、いつのまにか
「回遊ルート」
が作業場にでき、自然と絵の置き方が決まっていった。

これすべて、ギリギリまで追い詰められた結果(笑)。必要は発明の母。改め
「必死は達成の母」

ランチは絵の具を乾かしている間。なので、絵の具や画材の間で。オウムは台所に押し込めてあるのだが、鍋やコップの落ちるものすごい音で創作が中断される。

仕方なく台所のドアを開け、お散歩タイム。ほんとに忙しいので、いたずらしないでね。お願いします。

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