本気でケンカできる友達

久々に友人ダビーが、マラガに戻ってきた。今回はただの食事会ではなかく「お誕生日会」。それもディナータイム。なので、ワンランク上のレストランへ。

ダビーは仕事をやめ、現在バケーションを謳歌中。それも復職の予定なし。なので、ブラジル、アルゼンチンにいたと思ったら
「アフリカから帰って来た」
などと言う。

ここ数年はイギリスに住み、英語で仕事をしていたので、英語はペラペラ。うらやましい~。ヨーロッパでは二か国語を話すのは当たり前。それにプラスもう一つ加えて、三か国語を求められることが多い。

私など、日本語&スペイン語で安心していたら、
「え、英語は話せないの?」
とスペイン語で言われてしまい
「まったくなんてこった」
と、ホテルで演奏している時はよく思ったものだ。ミュージシャンでさえ、三か国語は必須。って、なんなん。

話を戻そう。で、総勢六人で注文した料理がこちら!すごっ。六人だから食べられるごちそう。「誕生日人」であるダビーが
「ワイン二本をごちそうするけど、何がいい?」

で、運ばれて来る白と赤。高そっ。至福のひと時~。これだけ食べて、割り勘して一人20ユーロ。大満足。ま、ワイン代は入ってないとしても。

二十年以上も友達でいるのは、簡単ではない。ダビーもハビ吉も。年数だけなら、ベラより長いつきあいになる。私たちが出会い、共に青春を過ごした二十代。それが今では四十代。お互い歳をとった。

私たちはよくケンカをする。お互い「自然体」でいられるのはいいことだが、遠慮がないのでそのまま口にし、行動する。これまで何度
「もう絶対、ハビーやダビーとなんか出かけない!」
「勝手にしてよ。もう顔も見たくない」
と、本気で怒って、タクシーで帰ったことか。

でも、ゲロを吐く私を、文句も言わず介抱してくれるのも、また彼らなのである。なんというかお互いに
「一番、おいしくないところ」
を担当しあっているような気がする。

友情とは、不思議なものだ。今回、二人とマラガで過ごして、またケンカをやらかした。怒って家に帰って、急に笑いがこみ上げて来た。彼らはまったく私にとんでもないプレゼントをしてくれたものだ。
「何百回でも、本気でケンカできる友達」
という。

たぶん、大切なのは「ケンカをしないこと」ではなく、ケンカをしても「仲直りできること」なのに、ちがいない。

Facebook にシェア
[`google_buzz` not found]

「本気でケンカできる友達」への4件のフィードバック

  1. そういう人間関係はものすごく貴重ですね。互いに作り上げてきたこととは言え、運命的な出会いというか。
    私はなるべくトラブルを避けたいが為、向き合うことを避けがちです。でも数少なくとも今いる友人家族とは、ぶつかってもまた繋がれる関係でいたいと思いました。
    友人は鏡のような
    ももさん、素晴らしい友人をお持ちで羨ましいくらいです!素晴らしい!

  2. こちらこそ、Sさんのようになりたいです。この二人から
    「正面からぶつかりすぎ」「怒りに達するのが早すぎ」
    と、いつも言われています。とほほ。難しいですね。

  3. スペイン人の口からそのような評価を引き出すとは、ももさんの血は立派にラテンの色に染まっているということだと理解します!:)
    スペインでは学んだ色んな人間との距離感、別の土地でも少しだけ実践できるよう頑張っています!

  4. 「評価」。なんですかね(笑)。
    どうも二人の口調からは「訴え」に聞こえますが。

    Sさんのおっしゃるとおり「人間との距離感」が
    スペインは独特ですよね。その源には
    「自己開示」があると思います。
    ありのままの自分を見せる、という。

    これはなかなか勇気のいることで
    スペインへ渡ってすぐの頃は、うまくできなかったなぁ。
    いやー懐かしい(笑)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です