『作曲』とわたし

わたしが本格的に作曲をはじめたのは数年前、
とあるホテルで「オリエンタル・ディナー」が催され、
「オリエンタルムードの曲」を作曲して弾かなくては
ならなかったことが、きっかけでした。

人間の能力は、「使われることで花開く」。
だから、能力があるかどうかを、自問いすることはない。
その「驚くべき事実」に気づいてから、
せきを切ったように作曲を始めました。

わたしが作曲をするとき、
かならず「大切な人物」が存在します。
その曲をインスピレーションしてくれた人、
その曲を捧げたい人・・・

わたしにとって作曲の源は、「誰かに対する深い思い」です。
その人との出会いがなければ、生まれなかった。
だから、できあがった曲はいつも
「ありがとう」や「がんばって」です。

言葉のかわりに、音楽を。
言いきれない言葉をたくして。
思えば、その習慣は、スペインに上陸したときに
生まれたような気がします。
最初の2~3年は、どれだけ勉強しても
なかなかスペイン語ができるようにはなりません。
「言いたいことが、言えない」
その苦しみは、母国語から離れたもの誰もが体験する暗闇、
言いようのない孤独であると思います。
そんなとき、わたしはひとり、ピアノにむかった。
ピアノは、音楽は「言葉をもたないわたし」の
かけがえのない友だちでした。

言葉のかわりに、音楽で思いを表現する。
いや、「表現」という意識さえ、なかったと思います。
「思いを外に出す必要」があった、それが曲になった。
わたしにとって「思いの放出(デスチャージ)」が最初であり、
「作曲」は、その結果にすぎなかった。

29歳で、ピアニストになる!と決め、
自分の思いを通してスペインに来てしまったので
愛知県の両親には、何があっても
「つらい」とは、言えませんでした。そして、
「これから、わたしの人生に文句はひとつも言わない」
というのが、わたしが『わたしとした約束』でした。
両親へのありがとうでした。
せいいっぱい生きること。命をまっとうすること。
それは、今もかわっていません。
それしか、わたしにはないから。

数年前から、空いている時間に少しずつ小説を書きはじめました。
「物語を、音楽つきにしたい!」と、決めてから
今度は意識的に、作曲をはじめました。
今回アップしたYoutubeの中でも、2曲紹介しています。

書いている物語の舞台が、中東~アジアの大地なので
その大地に生きている人たちが、登場人物なので
どこか「オリエンタルの空気」を感じさせる音楽に
したいと思っています。
それに、わたしの大好きな「ラテン風味」を加えて!

これから毎年、Youtubeに定期的に
曲をアップしていけたらと思っています。
いいアイデアがありましたら、ぜひ教えてください。

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