べラ、お誕生日おめでとう

CIMG4048 今日はべラの誕生日。
べラ、フェリス・
クンプレアニョ~ス!

というわけで今日は
「ニッポンふらふら記」は
お休み。朝からベラの大好きなレモン、にんにく、チョコレートなどをお供えして
「ハッピーバースデイ」の曲をピアノで弾きました。
でも、途中からブルース風(笑)。

せっかくなので、べラが大好きだった(私も)バイオリニスト
「アントニオ・アグリ」の切り抜きといっしょに
私の描いたべラ画を並べてみました。

「アントニオ・アグリ」は日本やスペインでは
あまり知られていませんが
ウルグアイ、アルゼンチン、およびタンゴ界では
超有名なバイオリニスト。
その繊細で情感あふれる演奏は
心をわしづかみにしてくれる~。
ちょっとくずしてジプシーっぽく弾くところが
私たちは大好きでした。

もう15年以上前ですが、マラガのお隣県のグラナダに
アルゼンチンからコンサートで来てくれたことがあって
私たち、出かけましたよ。車に乗って。マテ茶持って。
べラと、コントラバスのエルネストと三人で。

もう、感激。なんてもんじゃない。
年を重ねて、情感が増したというのか
表現力がテクニックを追い越し
ただただ、聞き惚れていました。
べラなんか、泣いてたもんなぁ。

その後、もちろん私たちは楽屋に押しかけ
「マエストロ!」
と、廊下を歩くアグリ師匠の姿を発見した瞬間
叫んでました。私が(笑)
振り返ったアグリは天使のように笑っていて
演奏を終えて疲れているはずなのに
私たちと数分、話をしてくださった。

べラがバイオリニストと知ると
うれしそうに二人でいろいろと話をしていた。
小さなアグリと、大きなベラが並んで
二人とも子供のような表情で。

あのコンサートから確か2,3年後に
アグリは亡くなった。
私には、天使が天に帰る前に
マラガに寄り道してくれたように思えた。

今は二人とも、天国にいる。
あの日のように、肩を並べてしゃべっているのかな。
大好きな音楽のことを。
そして弾いているのかな。
かつての友人や仲間、家族のために。
天国のバイオリン弾きとなって。

大切なものは、みんな天国に行ってしまう。
それが昨年の、正直な気持ちだった。
でも今は、私もいつか行くのだ、と思う。
同じところへ。
だから、今を大切にしよう。