朝、起きると
ものすごい「めまい」が
襲っていた。
いや、正確に言うと
すでにベッドの中で
そのめまいは
始まっていた。
ことの始まりは
「寝返り」を打った瞬間
「ぐわーん」という感じで
めまいの波に
飲み込まれた。
その激しさたるや
一瞬で私は眠りの世界
から引きずり出され
目を開けるとなんと!
世界がグルグル
回っているではないか。
それも超スピードで。
これまでの貧血の時の
「ふらふら~」
という足元がふらつく
感じとはまったく異なる。
「クルクルクル~」と
ものすごい勢いで
視界が回っているので
気持ち悪いし
立ち上がれないし
目も開けていられない。
「い、い、いったい、どうしてしまったのだ」
とりあえずベッドのふちに座り
目をつぶって深呼吸。
1分もすると
あれだけ激しかっためまいが
うそのようにおさまってきた。
そっと立ち上がってみると
「大丈夫じゃん」
私はすっかり気を取り直し
掃除、朝食・・・と
毎日のアクティビティを
なんなくこなしていった。
午後のレッスンも無事、終了。
「やれやれ、ちょっと休憩」
と、急な動きで顔を
天井へ向けたその瞬間だった。
「クルクルクル~」
あの激しいめまいが
再び襲ってきた。
「うわぁ~、回ってるー」
で、イスに座ると
また1分ほどでよくなるのだ、これが。
いったい、どうしたものか。
そして夜、寝る前。
「よっし、体重を測ろう」
と、体重計に乗り
数値を見ようと頭を下げたとたん
「クルクルクル~」
「うわぁ~っ、助けてー」
あまりのめまいで
体重計からどっぷり足を踏み外し
左側に倒れてしまった。
「・・・・・いったい、これは」
その時になり
どうも「めまい」は
「頭を大きく動かす」
ことによって起こることに
気づいたのだった。
(明日へつづく)