【一日一作プロジェクト】タイルにペイントして「誘い風(いざないかぜ)」を作った。今日は絵の仲間・クリスティーナとランチ。海岸通りのチリンギートへ。
「焼きイワシが食べたい!」
マラガっ子の定番。海を見ながら焼きイワシ。まずはビールで乾杯。炭火焼きだから、塩&レモンだけでめちゃおいしい〜(残念ながらクリスティーナの写真はNG)。
「最近、何描いてる?」「何に夢中?」
私たちの会話の8割は「アート」について。なので、延々とアート話に花を咲かせる。食後のデザートになって、クリスティーナがぽつり。
「今度はこれまでと正反対のものを作ってみたら?」
正反対?私が小首をかしげていると「例えば・・・」と、言葉を探すように数秒黙り込んだ。
「ペイントしていないスペースがあるとか」「3色までに抑えた作品とか」「モチーフは1つだけとか」「嫌いな色を使うとか」
「1時間というタイムリミットでで描き上げた作品とか」「10分で一筆書き風とか」「使ったことのない色を使うとか」・・・
出てくる出てくる。具体的に。今の私のスタイルは、それでいい。でも、まるで違うスタイルの作品を同時進行することにより
「さらに、世界が広がる」「エクササイズだと思って」「何かが変わる」
おお〜。なんだか楽しそう(←に、思わせるところが、クリスティーナのうまいところ)。そして、今度は真面目な表情で言った。
「ももの作品はエネルギーが凝縮されてる。それはそれでいい。でも、もう少し呼吸させてあげたら?」「作品が狭いスペースに押し込められてる」
チーズケーキをほおばりながら、参考に見たほうがいいアーティストの名前をいろいろと教えてくれる。誰1人として知らない無知な私に
「それでいい。ももはバージンであることが強みだよ。それ1点で、切り開いて行けばいい」
「自分の展示会を想像してごらん。白い壁に並ぶ作品たち。それは何のため?会場に来てくれた人達に、ももは何を感じて帰ってほしい?」
クリスティーナは、私の暴走エネルギーをいとも簡単に交通整理し、方向を与える。その鮮やかな手口(笑)は、見事としか言いようがない。
「クリスティーナは、風だ」
余計な熱を覚まし、呼吸を整えさせ、新しい世界に誘い、私の背中をそっと押す。
「友達が、バランスを整えてくれる」
のを、いつも感じる。集中力と情熱でできている私に、友達は知識や情報、世間のあり方、社会性などを教えてくれる。
「来週どんなものを作ってるか、自分でもわからない」「ロカ(クレイジー)でバージンで野生児であってくれればそれでいい」
笑いながら、風が答えた。