23.大野ガーデン&はらペコ山羊

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今日は大野さんと過ごす一日。
まずはランチに、美濃加茂市のスペイン料理レストラン シエスタへ。
お店に入ったとたん、にんにくの
香りが。ああ~これぞスペイン。
これから私たちは、
大野監督作品・映画「Minokamo
山羊の歌」の音楽を録音しに
スタジオへ行く。
その打ち合わせも兼ねて。

左の写真、この茶色い器を
「カスエラ」と言います。
スペイン土鍋ですね。
料理をこれで煮込み、その
まま出すので、食べてる間も
ぐつぐつあったかい~。
カキの煮込みは絶品。

さて、私のたっての願いで
「大野ガーデン」訪問!
(スペインから予約済み)
去年は雨でしたが今年は
すばらしい秋晴れ。
オリーブの樹を美濃加茂で
見るなんて、不思議な気分。
ハルディネーロ大野さんの
秘密の時間を、かいま見る
ようでうれしかった。
「こんな景色を見てるんだな」
大野さんがいつも見ている景色
の中に私は、自分の足で
立ってみたかった。

そういうふうに、私たちの感性は変わってくる。
大切な人の、日常の景色。それは、観光地の絶景より美しい。

私が40歳を過ぎて、届けられたプレゼントは
「今の自分のいるところに、幸せを見つけるゆとり」だ。
平凡な毎日の中に息づく、たくさんのエネルギーを感じられるようになった。
それは、感謝の気持ちで毎日、心をいっぱいにする。
「大野さんは、変わったな」と思う。20年前の会社員をしていた頃と。
きっと、私も。
変わりながら、失敗しながら、模索しながら、
友達として、私たちは再会した。20年もしてから。
こんな遠回りをする時間を与えられて、私たちは幸せだなと思う。

そんなことを思いながら、大野ガーデンに立っていた。
「はい、お土産のキウィです」
手のひらにずっしり重い、大ぶりのキウィは、この庭で採れたものだ。
物でなく、そこに込められた思いや時間を、私たちは贈りあう。
「ありがとうございますっ」
重いキウィ袋、そして大野さんの手作り緑茶を手に、かなりじーんとしていたが
「早く!スタジオ行かないと」
の声で、車に飛び乗る。そう、これから音楽の録音が待っているのだ。
心の中で、「はらペコ山羊」が「ねぇ、メェ~」と飛び跳ねている。

さてスタジオで、ボーカルをしてくださるマミエルさんと合流。
さっそく録音に入る。
今日、録音する映画音楽は、大野監督の依頼でスペインで作曲したもの。
タイトルは、「はらぺこやぎさん」。
そう、山羊の歌なのだ。だから「メェ~メェ~」と、歌いながら録音する。
曲作りだって、ヤギが飛び跳ねている姿を、マラガで想像しながら書いたのだ。
編曲しているとき、
「魔法の呪文を入れたらどうか」
と思いつき、さっそく大野監督が実現してくれる。
この速さが、少数精鋭の魅力。

「映画のできあがり、楽しみだなー、ねぇ、メェ~」
ベラが歌いながら、お皿を洗う。
秋の映画祭、ノミネート会場で会いましょう!

(「ニッポン再発見記24」につづく)

 

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