張り紙広告に罰金

「ピアノ&バイオリンのレッスンします!」広告を
暇があれば、貼りに回っている私たちであるが、
先日テレビを見ていて、度肝を抜かれるニュースに遭遇した。

「私は引越しの業者なんですが、張り紙広告をしていて、
ある日、市役所から高額な罰金の請求が届いたのです!」
男性は悲痛な面持ちで、事情を説明していた。
「あややや・・・・・張り紙広告に罰金!」
わたしたちは、画面の前で青くなった。
「どうしよう、いくらなのかな、罰金」
そのとき、男性がぴらり、と請求書をカメラの前に突き出した。
「これです!」
「ひえーーーーーっ」

テレビの前で私たちは、腰が抜けそうになった。
なんと請求額、157,000ユーロ。
ケタがちがう。
あんまり、0が多すぎて、換算ができない。
これって、自動車とか、家とかに払う額じゃないの?

「仕事がなくて張り紙してるのに、どうやって払えっていうのか」
男性は、怒りを通り越して、哀しそうであった。
そりゃそうだろう。
こんな請求をした県に、腹が立ってくる。

「公共の場所である、柱に貼ったから、だそうです」
なんという。
100足譲って、公共の場所はいけないとしよう。
でも適当な額、というものがあるではないか。
スピード違反と同じで。

「あああ、よかった。僕はお店にしか貼ってないよ。はあ~っ」
ベラが、誓うように言った。
「絶対に、柱には貼りません!」

しばらく、その男性の表情が、心に残った。
柱に貼るのが、そんな額に相当するほど悪いことなのか。
そうとは思わない。
だったら、先日のロイヤルファミリーによるビジネス、汚職事件はどうなのか。
罰金どころか、裁かれてもいない。
不正。不公平。

その後、その男性がどうなったのか、わからない。
なんとか払わなくていいように、恩赦されることを祈るばかり。
スペインの不正、不公平というものを考えさせる一件だった。

 

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