【一日一作プロジェクト】「七福獣」シリーズ「水月土結(みずきどむすび)」を作った。今年もツバメ達がやって来た。巣を作りにうちの窓辺へ。するとマンション階下の住人から
「巣を作らないようにスプレーを」「棒で叩いて巣を壊せ」
と、一斉に苦情が(汗)。気持ちはわかる。毎日、泥やフンなど落ちて来るわけで。しかし。そういう意味では
「うちこそ大変」
なんたって、うちの窓辺に「いる」んだから。毎日の掃除はお約束。さらに朝早くから「さえずり」で目が覚める。そして毎年のように
「勢いあまって、うちの中に飛び込んで来る」
まぁ、少しして出て行ってくれるならいいのだけど、たいていパニックになり、部屋のどこかにへばりついて
「ぎゃーーっ、こうもり!」
という、サプライズに(汗)。うちには、オウムもいるしねぇ。マラガ市には「ツバメを保護する条例」があり
「2月から11月まで、巣に手をかけてはいけない」「かけたら罰金」
という規則がある。逆に言えば、1月までなら「巣を作れないよう工夫」してもいいわけで、何度かコミュニティに
「このままにしておいていいのですね?」
とお伺いをたてていた。もちろん返事なし。で、ツバメの姿を見るやあわてて「巣を壊す」役を、私に押し付けてくる。仕方なくツバメ達の代弁者のように、私は答える。
「4月になった今、ツバメにできることは何もありません」「大丈夫。夏か秋には出て行きます」
保護条例に守られているのを、ツバメたちは知っているのか。のびのび〜。あとは無事、ヒナが生まれ、育ち、巣立つ日を待ちましょう。
「水月土結(みずきどむすび)」
「日月火水木金土」をモチーフに作った「七福獣(月獣、火獣、水獣、木獣、金獣、土獣、日獣)」。その中から今日は
「水獣(青)」「月獣(水色)」「土獣(黄と水色)」
の3点を使って、カリグラフィアート「結」の上で遊んでみた。異なる波動を持つ3つの命が
「見つめ合い、惹かれ合い、寄り添い、互いの『異』をリスペクトし、遊びながら調和する」
それが、この「七福獣」シリーズのテーマ。「ツバメ達との共存生活」も同じじゃないかしら。「異」だから即排除?掃除を楽しみながら調和、共存したい。
昨年の春、スペインは完全ロックダウンが発令され、外出できない私達のために
「ツバメ達が窓辺に、春を届けに来てくれた」
そのことを、もう忘れてしまったのか。人間たちよ。昨年は、誰1人ツバメの文句など言わなかったではないか。連日500人の方々が亡くなる中、死の恐怖に怯え、それどころではなかったから。
「昨年、歓迎した『春の遣い』を、今年は邪魔者扱いする」
今日の作品は、春の遣い・ツバメたちへ。感謝を込めて贈りたい。うちの窓辺で地中海を眺めながら、ゆっくり子育てしてね。