お誕生日ランチ

【一日一作プロジェクト】今日は20年来の友人インマのお誕生日祝いランチ。「バースデーカード」を作ってレストランへ駆けつける。

「テラス席、あいてるかなあ」

週末から月曜日まで、スペインは連休。さらに、マラガは夏のような日差し。半袖の人もかなり見かける。

「ポケ食べようよ」「いいねぇ〜」

私はいつものマグロ&アボカド丼。メニューを見ることなく注文。と言うのも、多くのお店が

「紙のメニューを廃止」

スマホで読み取る式に変えてしまったので、とにかく面倒。「壁に貼ってあるメニュー」を探して、さっと立ち上がることにしている。

「連休で予約なしで座れるなんて」「インマ、フェリス・クンプレアニョス!」

まずはビールで乾杯。ひとしきり近況報告。仕事、家族、健康、人間関係・・・そして、最後はやはりコロナに行き着く。

「買い物も映画も旅行も、ずいぶん遠くなったね」「こうして会うことさえ、特別なイベントだよ」

食べる時はマスクを外せるので、相手の顔全体が見える。声を直に聞けると、ほっとする。コロナ規制はまちがいなく

「精神的、心理的、社会的な去勢」

を推し進めるのに成功している。これからスペインを飲み込む長く暗い冬に、なんとしても立ち向かわねば!

「チーズケーキ食べに行こう」「あのおいしい店ね!」

「あれ、ここ服屋じゃなかった?」「1週間前まで開いてたのに」

慣れ親しんだお店が、ぽつぽつと消えていく。その一つ一つに人が、夢が、歴史が、物語があっただろうに。今の私たちは

「毎週何かを失う」

ことに慣らされている。ように感じる。だからこそ、手にしているものを大切に。食べて、おしゃべりして、そぞろ歩きして。免疫力アップ。

「またクリスマス近くに会えるといいね」「ロックダウンがなければ、ね」

祈るような気持ちで、友人の瞳を見つめる。口元や表情は、マスクに覆われて見えないから。

ロックダウンの影が、スペインをその黒い羽で包み込む。闇の抱擁。都市封鎖へのカウントダウンは、もう始まったのだろうか。

Inma, Feliz cumpleaños! Gracias por compartir este momento único y especial. Seguiremos adelante siempre. Besos 

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