とんでもない事を始める

久しぶりにクリスティーナとランチ。「鍵問題」で留守番をしてくれたお礼もかねて。

「2月にマドリッドに行くことにした!」

会うなり、クリスティーナが言い放った。マドリッド市内のあちこちで催される「現代アート展&ファリア」。私も昨年、1人で会場を回った。

「もも、一緒に行こうよ」

クリスティーナとなら、楽しいと思う。でも。私は数秒、考えをまとめるために黙り込んだ。

「なぜ行かないのか」

それを、自分でもはっきり知りたかった。そして、クリスティーナには正直に伝えたかった。

「今週から新しいペイントに入る。今までやったこともないスタイル。その事で、今の私の心と体はいっぱいなんだ」

そのために、アトリエの棚を外し、テーブルを捨てることは、まだ黙っていた。

「だから、他の人の作品を見ている時間がない。今回の絵は、時間も体力も必要なんだ」

「ロカ(クレイジー)、また何かとんでもないことを始めるんじゃ・・・」

その時は、まだ知らなかった。クリスティーナのつぶやきどおり「とんでもないこと」に自ら、次々突っ込んで行くことになろうとは。しかし。

「ドタバタがライフスタイル」「突拍子もないことが日常」

なのだったら、なんだ(笑)異常なし!迷わず進んで行こう。

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