14年ぶりの再会

先日、14年ぶりにピアノ教室の生徒だったサミー君が、スイスから訪ねて来てくれた。当時10〜14歳。だったので今はもう28歳!おぉ〜。

「自分に影響を与えた先生」という作文を音楽学校で書く機会があり、そこで私の事を書き、思い出し、コンタクトを取ってくれたのだった。

今はスイスに住みオペラ歌手になり、声楽とピアノの先生をして暮らしているとのこと。

「あなたに出会わなければ、音楽も先生もしていなかった」

と言われ感激。自分が誰かの役に立っていたなんて。本当にうれしかった。

思い出話に花が咲く。サミーは細かな事を本当によく覚えていて、私のレッスンがどんなものだったか、どういう態度で接していたかなどを、一つ一つ語ってくれるのだった。

サミー、わざわざ訪ねて来てくれてありがとう。20年間先生をしてきて、本当によかったと思いました。

あなたの変わらない笑顔、腕の温もりを忘れません。あなたたちに、私は先生にしてもらったのですから。

「誰かの役にたてる」って、なんてすばらしいんだろう。ピアニストだけしていたら、こんな感激や感謝が私を満たすことはない。

人生は「人と人との関わり」「縁」によってつむがれていく。少しもドラマチックでない日常の中に、真のドラマがひそんでいる。

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