最近、空いた時間を見つけて
「家の大整理」を行っている。

形見分けは終わったので
（形見分けやお葬式のことは
これから少しづつ書いていきます）
これからは私の判断で
あげたり、捨てたり・・・
ということになった。

誰が何を欲しいのかわからないので
ベラの友人たちに集まってもらい
それぞれ好きなものを持って行って
もらうことにした。

彼らはべラのお見舞いはもちろん
車の送迎付きで
お茶や食事に招待してくれていたので
使ってもらえるなら
それにこしたことなはい。

さて、その品々であるが
まずリビングを占領していた
巨大テレビ。
すごい勢いで回る研ぎ器。
数々の工具（私がどうやっても使いきれないもの）
釣道具（一部は形見でいただいているので）・・・

「釣道具箱、開けていい？」
「そうぞどうぞ」
「あれ、何だろこれ、動いてる」
「ぎゃー」
釣り糸や釣り針の下から
「生餌」が発見された時は
卒倒しそうになった。
「ミミズだね、韓国の」

さらに、使えるのか使えないのか
わからないラジオやAV機器。
見た感じではまるで役に立たない
何らかの部品。
バーベキューセット。
古いスピーカー（いちおう使える）
ベッド枠（マットなし）
お客さん用の毛布、シーツ
車関係の備品・・・

まぁ、よくもこれだけ
ため込んだものだと
みんなで大笑いしながら
一部はゴミ捨て場へ。
まだ使える品々は友人宅へ
運び出されて行った。
私一人ではとても
運び出せるものではなく
みなさんに感謝。

さらにレンタルの
「自動起き上がりベッド」も
ケアセンターのお兄さんたちの手で
てきぱきと運び出されて行った。

で、いきなり夜
がっくりきてしまったのである。
寝室にベラのベッドが、ない。

２週間ほど前
「自動起き上がりベッド」が
うちに運ばれてきた日
１８年間使っていたベラの
木のベッドを捨ててしまったので
いざレンタルの「自動ベッド」が
運び出されてしまうと
ぽっかりと寝室半分が
空白状態になった。

すごいスペース。
こんなに広かったっけ。
うちの寝室・・・
見慣れぬ光景に
「引っ越してきたみたいー」

これまではベラが
服や楽譜を出しっぱなしにして
床には使ったタオルなどが
ころがっていたりして
「足の踏み場もないじゃないのっ」
と眉間にしわなど寄せていたのだが
なんという。

バレエでも踊れそうなくらいの
スペースが生まれてしまった。

「うむむー」
この夜、寝室の隅に置かれた
自分のベッドに寝っ転がったが
部屋が広すぎて
どうにも落ち着かない。
何事もバランス、というものが大切なのだ。

朝５時には目が覚め
「よし！これは家の大大大模様替えを
しろってことでしょう」
と、ベッドから飛び起きる。

思い出の品に
囲まれて暮らすのもいいが
私はこれから始まる「一人暮らし」に
対応した生活空間を作っていく
必要性をはっきりと感じた。

私の仕事、生活の動線を考えた
家具や物の配置に
全面的に変えるべきであろう。
「ぐるるる～」
そう思ったら、急にお腹がすいてきた。

こんなことを言うと不謹慎だが
ベラの看護中はお腹もすかなかったのに
大掃除を始め、食欲が復活し
ウエストのサイズはまたたくまに
２サイズダウンから
１サイズダウンに戻った。

「まずは、うちにある４つの部屋の
役割を考えてみよう」

寝室、リビング、
ピアノ室、資料室。
これらを私は
「何のために使うのか」

今までは考えることもなく
無造作にスペースがあるからと
詰め込まれていたものたち。

楽譜、バッグ、板、ショッピングバッグ、
古いシーツや毛布、布、本、写真、
ガーデニング用品、薬、書類・・・

それらをひとつひとつ
これまでとちがった目で見ていくと
実に興味深いことに
「今の私には必要ないもの」が
はっきり見えてきた。

それらの品の多くは
「ベラといっしょの私」
だから、必要だった。
意味をなした。

でも、これから１年後
３年後の自分を想像してみると
それらの多くは不要で
意味のないものだった。

「捨てましょう！きれいさっぱり」
二人が一人になると
これだけ荷物も
変わってしまうものなのか。
自分でも驚きながら
荷物整理を続けた。

そのときだった。
本棚の奥から
ボロボロの封筒が見つかった。
「なんだろう・・・」
その中から、私が見たこともない
ベラの若い時の写真が出てきた時は
しばらく感動で、動けなった。
べラの子供の頃、２０代、３０代、４０代の写真。
宝物を見つけたような気分がした。

あ、せっかくだから
ブログで紹介しますかね。
ベラ、痩せててびっくりするかも（笑）

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