プエルトリコのピアニスト・パポ・ルッカ

今、「パポ・ルッカ」に夢中、なのである。

「何なんだ、それは」
という、みなさんの声が聞こえてくるよう。

ちなみに、「パポ・ルッカ」は、人の名前。
「誰、それ?」
でしょうね。今度は(笑)

日本では、ほとんど知られていないと思いますが
パポ・ルッカは、プエルトリコのピアニスト。
それも、サルサ界では、とても有名な。

パポ・ルッカが率いるサルサ楽団
「ソノラ・ポンセーニャ」と言えば、知っている人もいるかなぁ。
いないだろうなぁ。

ニッポンでは、誰も家でサルサを聴いたり
踊ったりしないでしょうね。
うちでは、します!(笑)
ほうきを持って、くるくる回りながらお掃除。
べラも、部屋にステップ踏みながら入ってきたり。

この「音楽を聴いて自然に体が動いちゃう」というのが
ラテン生活の基本、ですかね。

さて、今年演奏する「新曲」として
私が選んだのは「チュニジアの夜」。
そう、あのジャズのスタンダードの。
ずっと、弾きたかったのだー。うれしー。

ふつうは「スィングで、1,2,3,4と刻んで弾く」
というのが王道でしょう。
ちょっと古いですが、バド・パウエルみたいな。
いい演奏だなぁ、いつ聴いても。

でも、「チュニジアの夜」を私は
ラテンジャズ、もしくはサルサ風に弾きたかったので
「パポ・ルッカ」なのだ。

プエルトリコと、キューバ。
このカリブ海に浮かぶ二つの島が
サルサの本場ですかね、やっぱり。
すごいミュージシャンが、ごろごろしている。

寝ても、覚めても「パポ・ルッカ」。
一日に30回、50回、と聴いていたら
べラがぼそり。
「今度は、サルサグループになるの?僕たち」

「かっこいいでしょ!こういう風に、弾きたいの!」
「でも、これはオーケストラ(サルサ楽団)の演奏スタイルだよ。
トランペットやパーカッションはどうするの?」
「私たち二人で、分けて弾く」
「バイオリンとピアノで?」
「そう!さっそくアレンジ始めるね!」
「・・・・・・・」

あきれはするが、けして止めないのが
べラのいいところ。
「僕の分の楽譜ができたら、呼んでね」
とつぶやくと、自分の部屋に
チャイコフスキーを弾きに、消えていった。

それから一週間。
「できたーっ!べラ、めちゃくちゃかっこいいって!」
興奮状態の私とは裏腹に
べラは眉間にしわなど寄せながら
手渡された自分のパートを、じっと見つめている。

「これって・・・・」
「そう、基本的にはトランペットのとこを
バイオリンで弾いてもらいたいの」
チャイコフスキーから、いきなりサルサ。
それも、トランペット風に。
自分でも、ちょっと無茶かなーとは思うが
なせば成る!
とくばあちゃんが、いつも言っていたではないか。

「バイオリンで、サルサ。それもトランペット風に」
クラシック出身のべラは、そこで完全に頭が固まっている。
「考えるから、いけないんだって。
弾いちゃえば、あ、こんなもんかって」
私は音大も出ておらず、会社員出身なので
「それが、何か?」である。

とにかく、そういうわけで
今年の私のスタイルは「パポ・ルッカ」。
ラテンジャズの切れ、リズム、ハーモニー、
そして甘く哀しいセクシーなピアノを
今年は弾きたい!

もし、興味のある方はYOU TUBEに
「Night in Tunisia Sonora Ponceña」
と入れると、「パポ・ルッカ」率いる
「ソノラ・ポンセーニャ」の演奏を、聴くことができます。

「ああ、このトランペットのところをべラが弾くんだな~」
と思って聴いていただくと
より、楽しんでいただけるかと思います。

Facebook にシェア
[`google_buzz` not found]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です