You tube作り計画(1)

最近、『仕事獲得アポ』のたびに言われるのが
「じゃ、You tube見たいので、教えてください」
テクノロジーから縁遠いわたしたちに
そんなものは、もちろんない。
『郵便でデモCDを送る』という行為が
すでに、時代遅れなのだろう。
「はああああ~」
ため息をついて、友人知人に相談する。

なにしろ『お金がない』ので、作る、といっても簡単ではない。
You tubeを作っていただく条件が、
『演奏』『ピアノ&バイオリンのレッスン』『動物の世話』などの
『実労働で払う』というものなので
これを受け入れてくださる
ボランティア精神旺盛な奇特な方を
見つけ出さねばならない。

結局、ピアノ教室に来るわたしの生徒の、そのお父さんが
「やりましょう!」
と、買って出てくださった。
のはいいが、
「全部ビデオだと大変なので、バックに写真を入れて
それが、次々変わっていくようにしましょう!」
と、提案してくれた。
「その素材用の写真を、そうですね、300か、できれば400枚くらい
撮って用意してください」
「えええっ!」
「バリエーション多く、頼みますよ」

仰天したが、このお父さんだけが頼りのわたしたちは
「わ、わかりました」
と、それから1ヶ月のあいだに、300~400枚の写真を提出することを
約束した。

翌日から始まった『写真撮影』。
とにかく、どこにでもカメラを持っていく。
演奏先はもちろん、海にも、車にも、ベランダにも、部屋にも。
「テロップ入れるの大変だから、できるだけ手描きで作って!」

40度の熱風の中、
ホテルの演奏、結婚式のプログラムの楽譜おこしをこなしながら
写真撮影とテロップ作り。
「うわあああ~っ!」
あまりの過密スケジュールに、鏡を見ると
わたしの頭には、
自分で見てもわかるほど、つくつくと白髪が発生していた。
((2)につづく)

 

~音楽と絵の工房~地中海アトリエ・風羽音(ふわリん)南スペインだより