スペインに到着!マラガ駅の再会劇

年末年始を日本で過ごし、再びスペインへ。名古屋からヘルシンキまで約九時間半。それからマラガまで四時間半。このあたりでもうすでに全身ガタガタなのだが、マラガ空港に着くと、スーツケースが見当たらない。そう、ヘルシンキに置き去り。さすが(何が)。

荷物を自宅へ送ってくれるよう書類の手続きをすませ、マラガ市内までrenfeの電車で移動。もうズタズタ。身も心も。
「さーて、ここからはタクシーだ!」
よろよろとタクシー乗り場に近づいていくと、なんと!前方から私を呼ぶ声が。誰にも私の帰りは知らせていなかったはず。

「ももちゃん!」
その声は、一瞬で私の心を溶かした。長旅の末、ぼろぼろズタズタよろよろの時に、優しい声をかけられたら、ねぇ。虚ろな表情で、声のする方を見上げると、そこにはあきさんが立っていた。
「うわーっ、あきさん!信じられない」

聞けば、お友達と夕食をした帰りだそうで、あきさんの車で家まで送って頂けることになった。信じられないが、ベルギーに住んでいるあきさんと、マラガ駅で再会。それも一分ちがっていたら、出会えなかったわけで・・・

これを「再会劇」といわず、何と言おう。
出迎える人のいないマラガに、一人着く予定だった。それが、どうだろう。一瞬にしてすべてが変わった。

人生は「思いがけないこと」に満ちている。その神秘は、どこか遠くから届けられるものではなく、身近にいる友達の「思いやり」によって、もたらされるものなのだ、と教えてもらった気がした。

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~音楽と絵の工房~地中海アトリエ・風羽音(ふわリん)南スペインだより