まさかの方法

「限界に挑戦!4日間で応募プロジェクト」続編。「絵の具を乾かし色を重ねる時間がない」「キャンバス地が薄過ぎて波打ってしまう」この2つの大問題を解決する「まさか」の方法が、アトリエの中にあった。

というか。私の作品の中に。手間はかかるが、解決できるなら何でもいい!私はハサミを握ると、勢いよくキャンバス地を切り刻み始めた。

「コラージュでいこう!」

全く考えていなかった創作方法。100×70センチという大サイズをこれからコラージュで埋め尽くす。となると、ものすごい手間。

しかし。コラージュなら「波打ち問題」と「絵の具を重ねる時間不足問題」を一気に解決する。

いきなり方針が変わり、作業場を整え直す。まずは台紙となるキャンバス地を100×70センチに再びカットし、テーブルに広げる。

次に、コラージュ用の「パーツ作り」をスタート。まずは大まかにカットして、台紙の上にざらざらっと置いていく。

全体の構成を決めるのに約3時間。そこから改めてコーナーごとに微調整に入る。ここでもまだ接着剤は使わず。なので、パーツが飛ばないよう透明シートをかけて。

「オウムが飛んできませんように」

もちろん台所に押し込めてあるが、最近くちばしでドアを開けることを覚えたので、絶対大丈夫。と言えないのが恐ろしい。

さて、ベースのパーツが出揃ったところで、いよいよ接着に入る。が、「大きいものから」「後ろにあるものから」くっつけて重ねていくわけなので

「いったん全てのパーツを、台紙から取る」

作業が行われる。出だしのまっさらなキャンバス状態に戻るので、どれがどういう順番で、どんな角度だったか「再現」できなくてはならない。

それをこなせる「目」というのは、本当にすごいと思う。頭ではとても思い出せそうにない。のに、目の奥に「できあがり映像」がはっきり焼きついているから、すいすい重ねていけるのだ。

切っては貼り、塗っては貼り。やっとベースが完了したのが夜の11時。貴重な1日目が終了。さすがに目がショボショボしてくる。

ハサミを使い過ぎて、右手の中指には溝までできて。両手を合わせて祈りながら「美術書とタイル、鉄アレイ」で寝押し。

「明日は細かいパーツと文字原稿。どうか間に合いますように!」

後から上にくっつけるものの方が、基本的には小さくなる。ので、どんどん背中と腰が曲がっていく。その上、全体を見るため一日中「踏み台昇降」運動。全身筋肉痛は進む。

ベットに転がりながら「制作条件」を読み返す。明日は早起きして、必須である「文字原稿」入れから始めよう。と、ゆっくりまぶたを閉じかけたその時。

「えっ・・・ロゴって?」

必ず入れるものとして「マラガ市役所のロゴ」という指定が。うそ。今さら。

「どうやって入手したらいいの?」

なにしろ時間がない。急に鼓動が早くなってくる。コラージュの仕上げだけでも、まだ8時間はかかる。さらに文字原稿入れ。そして「ロゴ問題」。

「あ、あ、あ、どうしたら」

やっぱり応募は無理なのか。明日の朝、一番で市役所に電話して確認しよう。というわけで、私の運命はロゴ次第?はたして。

(明日に続く)

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