自然遊歩道・2

【一日一作プロジェクト】「紙袋」楽描き&コラージュアート進化中。自然遊歩道「カミニート・デル・レイ」。どこを見ても絶景。夢中で写真を撮るが、足もとを見ると

「金属のつっかえ棒と角材」

なので、ぞっとする(笑)。角材の隙間から透けて見える谷底。おぉ〜怖っ。うす暗い渓谷を抜けると、開けた岩場に出た。

花や植物が茂り、ちょっとしたオアシス気分。太陽さんさん。明るい〜。固い岩の上を歩ける。うれしい〜。安心感で体の緊張も、表情も自然と緩む。

「大地を歩くってすばらしい」

ものすごい安定感(笑)やっぱり私たちは「山ヤギ」とは違うのね。スペインの山岳部には、たいてい野生の「山ヤギ」が住んでいる。もちろん出会ったことはないが

「写真や動画で見る限り」

絶壁や深い谷を、楽しげに歩き回っている。さすが「山」がつく動物は、違う。ここは、彼らの聖域。私たち人間は少しばかり

「お邪魔させてもらっている」

だけなのだ。それを忘れないでいよう。見上げれば、大きな羽を広げ、悠々と谷間を渡る鳥の姿も。私たちの目に見えないだけで

「ここにはたくさんの命が育まれて」

いる。そして。彼らの命を守っているのが、この谷を渡る「強風」「突風」なのだ。という気がする。人間が、この場所に容易に近づけないように。

「守りの手」

としての、風。そうなら、受け入れよう。たとえ今日のウォーキングが、強風で中止になっても。突風で閉鎖が決まっても。この先には

「絶壁に取り付けられた、まつ毛のような通路」と「谷間にかかる吊り橋」

が待っている。遊歩道のクライマックス。もっともデリケートなゾーン。その時だった。私たちの体をさらう突風が

「ひゅういーーーーっ」

と吹き抜けていった。さっきより、明らかに風が強くなっている。距離にしたら、まだ全体の3分の一。

その時、私たちはまだ知らなかった。この先にある休憩スポット「山の清水が流れ込む木陰」で、神秘の体験が待っていることを。

「この山の精霊」

が、町からやって来た私たちの前に、そっとその姿を現してくれることを。自然はサプライズを持っている。

(明日に続く)