外出解禁一日目

【一日一作プロジェクト】植物と生き物たちの隠れ家「春ディン(ハルディンは庭の意)」。今日は朝からものすごい人出だった。うちのテラスから外をのぞいた瞬間

「うおぉーーーっ」

と、うなり声が出た。朝の部(6:00-10:00)は大盛況。浜辺を歩く人、自転車で散歩&トレーニングをする人、海岸通りの散歩、スポーツウェアでランニング・・・

いきなり「コロナ前」の光景に戻った。一気に。今朝、突然。いったいどこから湧いたのか。くらいのにぎわい。それも、マスク&手袋はほとんどなし。

「こ、こ、これは大丈夫なのか」

さすがに心配になる。感染が落ち着いてきたとはいえ、一日で約300人の方々が亡くなった。

「あの中に出かけて行くのはちょっと」

と、のんびり朝食をしていたら、ハビ吉から「散歩に出かけたか」の確認が入る。実は昨夜「明日の朝は運動に出かけるように」としっかり指示があったのだ。

「それが〜まだ朝食中で」「はっ?あと20分で10時だよ」

「だね」「だから昨夜ちゃんと伝えたのに!フロハ‼︎!(怠け者、だらだら、たらんたらんの意)」

そんなにあわてなくても夕方の部がある。と、制作終了後、8時のテラスエールを終えて出かける準備。ゴミ捨てついでに歩くか。と、テラスから外を眺めたとたん

「うわぁあーーっ、なんなのこの人混みは!」

朝の部よりひどい。えっ、えっ、いいの?こんなにみんな出かけて。マスク&手袋なしで。昨日までの「外出禁止令」が嘘のよう。どこを見ても人だらけ。

「この分だと、明日の日曜日もすごい人出になりそうだ」

すっかり恐ろしくなり、散歩は来週に回すことに。せめて「踊り場井戸端会議」に参加すると

「明日は『母の日』だから、手作りおやつでお祝いしましょう!」

スペインの母の日は、日本より1週間早い。自分たちで「母であることを祝おう」という自主的企画。「私は母じゃないけどいいのかな」と尋ねると

「ももは、オウムのお母さんだから」

で、決まり。久しぶりに「予定」ができた。踊り場井戸端会議が復活し、マンションの中に笑い声が響く。風が動く。

植物と生き物たちの隠れ家「春ディン」。私たちの引きこもり生活も、なんとなく隠れ家っぽい。来週から扉を開けて外に出てみよう。