思いがけず映画鑑賞

先日セントロへ行き、映画館の前を通ったら「パラシトス(パラサイト)」のポスターが。

「うわぁ、見たいけどいつまで?」

近寄って上映期間を見ると。なんと。今日まで(笑)いきなりラストチャンス。上映まで2時間あったのでチケットを買い、バスで画材屋へ。

「2メートル幅のキャンバス地、大型厚紙20枚、絵の具8本、のり、ボンド」

それは、とてつもなく「長くて重い」のであった。前回、2メートルの長さを理由に、あやうくバスに乗らせてもらえなかったので、今回は

「何も聞かずに、ささっと乗ってしまう」

ことにした。この作戦で大切なのは、運転手さんの目を「荷物より私の顔に釘付けにする」こと。なので、親しみのある笑顔が最大のポイント。

「オラ!ブエナス・タルデス」

と、マナーよくさわやかに。もし何か言われても

「2つ先ですぐ降りますから」

と、有無も言わさず突っ切ろう。と、決めた。で、結果から言うと、ノーチェック(笑)静かに喜んでいたら、映画館の入口で呼び止められた。

「その荷物で、座席に?」

すっかり忘れていた。本当の難関は、バスではなく映画館だったのだ。席は一人分なわけだし(汗)。

「ご迷惑をおかけしてすみません。あの、席の近くの壁に立てかけておく。っていうのはダメですかね?あるいは床とか」

お兄さん2人が顔を見合わせている。なにせ「2メートルのロールと、1メートルの大袋」なのだ。

「絵を描いています。さっき、今日が『パラサイト』の最終日だと看板で知って。どうしても見たくて、急に寄ったんです。すみません」

お兄さんは笑いながら「じゃ、壁に立てかけておいて」と、通してくれた。そうして観た「パラサイト」。

来てよかった。観てよかった。いろいろ意見は別れるだろうけど。何より後半の「夫婦の登場」は、全く予期しておらず大インパクト。

家人の留守中に忍び込み「盗み食い」するシーンがあるが、まさにうちで毎日行われている情景(写真)。「パラサイト」的に証拠隠滅したら?