鍵問題・1

今日は大変な目にあった。アドレナリンが一気に放出され、ランチ抜きでもお腹はグーとも言わない。完全戦闘体勢。

「鍵が、抜けない」

全てはそこから始まった。外出するため、ドアに鍵をかけた瞬間。なぜか不思議な食い込みに襲われ、もう引いても押しても回してもダメ。

「あーあーあーどうしよう」

騒ぎを聞きつけたお隣さんの手助けで、何とか鍵を抜き、家の中に入ることができた。が、試験的に鍵を差し込むと、やはり抜けなくなってしまう。そこで、私は2つの選択に迫られた。

1・鍵屋さんを呼んで直してもらう(速攻解決)

2・鍵部分を自力でドアから外し、その部分をお店に持って行き、その場で直してもらい、急いで家に持ち帰って、自力で取り付ける。

もちろん「解決法1」がいいに決まっている。が、問題は足元を見られて「超高くなる」こと。

前に一度、鍵屋さんを呼んで「鍵部分の取り換え」をお願いしたことあるが、一目見るなり

「200ユーロからですね!」

と言われ、数秒息ができなかった。悲しみと怒りの中「何とか自力で解決せねば!」と、仕方なく「解決法2」を選んだのだ。

「そんなにお金がないので、直せません。来て頂いたのにすみません」

そんな経験のある私には、最初から「解決法2・全て自力で」しか残されていない。

「まずは鍵部分をはずそう」

ドライバーやらモンキーやらで解体。ドアから鍵部分を取り外す(写真)。すでに汗だく。これをお店に持って行くのだが、ここで次の問題が浮上。

「お店に行っている間、家に鍵がかけられない」

当たり前だが、鍵部分を取り外してしまったので、ドアには大穴が空いている。風でも吹こうものなら「ふわぁ〜」と自然にドアは開くだろう。

「誰か、うちにいてくれる人はいないものか」

オウムの「役立たず感」が浮き彫りに。あわててメッセージをしまくるが、なんせ「今すぐ」のこと。だいたいみんな用事が入っている。夜なら空いていると言われても

「お店の営業時間内に行って、その場で直してもらい、家まで持ち帰らなければ」

ならない。今日中にできなかったら

「鍵なしで、今夜は眠るんだよなぁ」

怖い〜(涙)タンスとかを玄関に運んで、ドアが開かないようにするのか。こういう時に限って、メッセージがばんばん入ってくる。

「風邪をひいたんだけど、いい家庭療法知ってる?」「赤ちゃんが生まれました!」

「この楽譜の読み方、教えて」「気管支炎、治った?」「新年会の日程を決めたいんけど」

お返事は、全てが完了した夜にまとめてしよう。鍵のついた家の中で。温かいお茶でも飲みながら。希望を捨ててはいけない。と、その時・・・

「ロカ(クレイジー)!どうした?何が必要?そっちに行く?お金?」

まさか。救世主が。

(明日に続く)