マラガ的日曜ランチ

スペインでは日曜日のランチは
「家族友人みんなで集まって!」
という習慣があります。

この日は「日曜ランチ」をするために、ハビ吉とダビー&お母さんのアウローラと、四人で郊外のレストランへ。もちろン予約して出かけます。席についてあれこれメニューを見ていたら
「あっ」
というまに、60近いテーブルがいっぱいに。すごっ。さすが日曜ランチ。

この「食」にかける情熱は、なかなかすごいものがあります。お祭りだって、中心をなすのは「食」だし(笑)。その次に「おしゃべり」「海」「踊る」と続き、文化や芸術は八番目くらい。かも。

この日のメインは「アロス・カルドソ」。一言でいうならスープの多いパエジャ(写真四枚目)。こうして「鍋」のまま厨房から運ばれてきます。日本の雑炊に似ていておいしい~。熱々‘~。

これで18~22ユーロくらい(具により)。四人で分ければ五ユーロ前後。安っ。ぜひ、頼んでみてください。ただし時間がかかるので、一番最初にオーダーしましょう。

さて、ランチの後は海へ。これもマラガっ子の定番コース。泳ぐ人は少なくなったけど、ビーチはスポーツを楽しむ人でいっぱい。海岸通りのカフェテラスはもう満員。

今月いっぱいはまだ、夏の陽気が続くマラガ。家の中にじっとしていないマラガっ子。とはいえ、私はこれから家に帰って
「作品カタログの原稿書き」
なのでお茶の後、三人と別れる。

「作品カタログの文章を、すべてスペイン語との併記」
と、決めたのはいいが、思いのほか校正作業が増えてしまい、その打合せが夕方からあるのだ。

というわけで、私のリュックにはこの日も
「原稿とボールペン」
が突っ込んである。

この間など、バスの中で友人に校正してもらい、ポールにつかまりながら友人が口述する直しを書き留めたのであった。いったいもう。すっかり学生のような日々(笑)。

「どうしたの?日本の会社員みたいになって」
「忙しいももなんて、つまらない」
「大臣より多忙なスケジュールだよ」
ハビ吉とダビーが、あきれてつぶやく。

しかし、この作品カタログ。お忙しいところわざわざお時間を割いて、何十回と丁寧にご指導してくれるクロ隊長がいるからこそ、実現可能なことなのだ。
「教えてもらえる時が、やる時!」
だと、私は信じている。ならば、全力でのぞみたい。

それに。楽しい日曜ランチを
「こうして一緒に過ごしてくれる友達がいるから、仕事だってがんばれるんだよ」
そう言おうとして、やめた。言葉で伝えなくても、きっと私たちの腕や肩が
「一緒にいてくれてありがとう。ずっとそばにいてね」
と、何よりも語りかけているはずだから。