マラガの聖週間・4

マラガの聖週間レポートもいよいよ最終回!よかった(笑)。パレードを追って二日連続で、朝四時まで歩き回ったので、もうへとへと。で、寝たらいきなりこむら返り。あぁあ。あの穏やかな日々に早く戻りたい。これでもう、来年は来なくていいな(笑)。

さて、パレードの最後をしめくくるのが「エンシエロ」。これは「キリスト像とマリア像を収納庫に収めること」(我ながらすごい言い方だな。すみません)。これこそが、この長き数時間に渡るパレードの終点。ゴール。ここまで見送ってこそ、意義がある!らしい。

というわけで、今日はその「エンシエロ」の写真を紹介します。
一枚目および三枚目の写真をご覧ください。向かって右手の建物に、大きなアーチ形の出入り口がありますね。そう、ここがキリスト像&マリア像の収納庫。終着点。

大切なパレードの終わりなので、人々の感きわまり度は最高潮。こんな中で
「足が痛い」「座りたい」「もう耐えられない」
などと言っても、誰も取り合ってくれません。軽く無視されます。少なくともマラガっ子の友人たちには、待ちに待った感動の瞬間。

すると。なんと!マリア像が扉の中に吸い込まれていくその瞬間、バルコニーの人々からいっせいに「花びら」が。
「ビバ!」
という掛け声とともに、花びらのシャワーがマリア像に降り注がれる。その量が、半端じゃない。まるで滝のよう。まったく途切れない。

「おおー」
思わず、疲れも忘れ立ち尽くす。あまりのことに、写真を撮るのも忘れてしまった。さすがに感動して、足が痛いことも、これが夜中の一時過ぎであることも、忘れたほどだった。

「これでもう、来年まで見られないんだよ」
扉が閉まると、マラガっ子の友人たちは、悲しそうにつぶやく。ため息までついて。そんな姿を見ていると、聖週間の本当の見どころは
「セマナサンタに心を寄せるマラガの人々の姿、心にあるのだな」
と、思う。

で、痛い足をさすりながら、次のエンシエロを見るべく、セントロの通りを歩き続けるのである。あぁあ。文句の一つも言いたくなるが
「マラガの聖週間を舞台にした小説を、いつか書きたいな」
などと、思うのであった。