ベラの首問題

昨日のつづき。
3時間も待ったのに
ベラの首の痛みに対して
たった5分の診察&触診と
「薬の処方箋」のみ。

「貼り薬もないの?」
怒りを通り越し、あきらめに近い気持ちが
ふつふつと湧き上ってくる。
やはりいつものごとく
「自力で治す」しかないのだ。

日本に帰国した際
両親と伊藤さんに「貼る消炎剤」を
山のようにもらってきてよかった。

スーツケースの一角を
アルミ色の袋が50パックほど
埋め尽くしていたので
「果たしてこんなにたくさんいるのだろうか」
と、その時は正直思った。

が、正しかったのである。
医者が処方箋を書いてくれない限り
湿布を入手することも
自力で解決しなくてはならない。
ニッポンなら、こんな貼り薬
どこでもくれるのにちがいない。

「ああ~、よかった。全部もらってきて」
「何枚あるの?」
「えーと、7枚入りが50パック」
「ってことは・・・えっ、350枚?」
「そう!全部使い切ったっていいよ」
「でも、首は一つだよ」

思わず、ニッポンの方角に向かって合掌。
ああー、よかった。本当に。
心おきなく、はがして貼りかえられる。

スペインのシステムがあてにならない以上
頼みの綱は、家族、友人なのだ。
後は自力で、自らの免疫力で治すしか、ない。

べラは首がまったく動けかせないうえ
下の歯が6本ないこともあり
「完全流動食」と、なった。

で、気になるメニューは
「ガスパッチョ」「お味噌汁」「半熟卵」
「すりおろしたリンゴ」「ヨーグルト」など。

最初の2日間は
トイレに行くのも「ひと騒動」だったが
3日目から、リビングのソファまで
歩いてたどり着けるようになった。

バイオリンが弾けるようになるには
まだまだ時間がかかりそうだが
食欲も少しずつ出てきた。
とはいえ、いつもと比べると
量は5分の一くらい。
体重計に乗ると、なんと4日間で
3キロも痩せていた。

ベラと同じ、流動食を食べているのに
私はまったく痩せず・・・
こんなにへとへとなのに。

なぜであろう。