日本のお菓子が食べたいオウム

CIMG9274 CIMG9264 CIMG9268 バルセロナから戻ると、鳥かごの中の「えさ箱」は放り投げられ、水入れも空っぽになっていた。
飛行機が遅れたため、オウムの絶食状態も8時間、のびたことになる。

自分でしたこととはいえ、私たちがいっこうに帰ってこないので、オウムもさぞ困ったにちがいない。

「自業自得」とは、こういうことを言うのだろう。

さて、私たちの顔を見るなり、オウムは待ってましたとばかりに
「ぐわぁ~っ」
と、空腹や孤独など、こもごもの不満を訴え出した。

ニッポンのお菓子に食らいつくオウム。目が輝いてる~。

「僕は先に寝るよ」
と、ベラはさっさと寝室に行ってしまったので
リビングにぽつんと、オウムと私が残された。

「うぐっ、ぐえぇーぴぇ~」
「なんなの、その音、ぴぇーって」
「ぐわぁ~っ」
「もうママ、疲れたから寝るよ」
「ぴっ、ぴっ、ぴっ」
「だから何の音なの、それは。
アラーム?新しいレパートリーだよね」

3日間、週末にかけて
鳥かごに入れられていたオウムは
うちの前の海岸通りのレストランの駐車場に並ぶ
「車のアラーム」を、ずっと聞いて過ごしたの、らしい。

ベラは、むっくりと起きてくると
眠い目をこすりながら
「今度はオウム、運転の練習でも始めたの?」
それだけ言うと、再び寝室に消えていった。