ベラの野花の贈りもの

CIMG9491 CIMG9493 CIMG9496 CIMG9499 先日、べラが野原に野生の「アロエ」を取りに行った際、野花を摘んできてくれた。
「もも、お土産だよ~」
なのらしい。
左が、その写真。

せっかくのなので、グラスに入れてリビングに飾る。

ちなみにこの細長いグラス、「シェリー酒」を飲むためのもの。
ここアンダルシアのへレスの町が、シェリー酒の本場なのだ。オーレ!
そうなんだけど、最後にシェリー酒を飲んだのはいつなのだろう。
思い出せない。うちはビール&赤ワイン党なので・・・

日替わりで、花の置場を変えてみる。リビング、テラス、絵の前、作品棚・・・

よくよく見たら、ベラの両親の写真の前にも、野花が飾ってある。
「お土産?」
「お父さんの命日」

ベラは、大きなグラスに並々と赤ワインを注ぐと、そっと花の横に置いた。
「赤ワインが、大好きだったからね」

そうして、日本人のように両手を合わせて合掌し
写真に向かって深々と、頭を下げた。

そして、中南米にある「聖なる木」のお香を焚いて
ハンガリーの民謡を、一日中かけていた。

ベラのこんな姿を、私は毎年見ている。
「思い出す人がいる限り、その人は生きているんだ」
と言うベラは、少し哀しそうに
「生きているうちに、もっといろんなことを聞いておけばよかったな」
と、言った。