C型肝炎の治療費が6万ユーロ

先日、ニュースで
「C型肝炎が90%治る!」
画期的な治療法があることが報道されました。
それは朗報なのですが、問題はその治療費。
「3か月で、6万ユーロ!」
これは、いったい・・・
いったい誰に払えるというのでしょうか。

「治るとわかっていながら、お金がないために治療が受けられない」
「治療のための借金で、もう首が回らない」
マドリッドの通りで、デモを行う患者とその家族の怒りの表情が印象的でした。

「医療費のカット」は、スペイン全土を
今、恐ろしい勢いでむしばんでいます。
24時間救急の医療スタッフの人員削減、
24時救急窓口の閉鎖にはじまり
先日は、体が不自由な人への援助のカットが原因で
男の子が亡くなりました。
外で働かなければ医療費が払えない母親にかわって
弟の面倒を看ていたのは、二人の兄弟だったのです。

命より大切なものが、この世の中にあるでしょうか。
命を救う治療法がありながら、その治療を受けることができない。
そんなことが、あっていいはずがありません。

「金持ち」「特権階級」の者だけのためにある治療。
これはけっして通り過ぎていい問題ではありません。