ピアノ&バイオリン発表会(2)

CIMG3797 CIMG3793 CIMG3801 CIMG3799 CIMG3812 お昼の2時を回るやいっせいに
今日のちびっ子演奏家、および
ご家族がなだれ込んで来る。
「2時集合」と言われ、2時前に
は誰も来ないところがスペイン。
この国に「時間厳守」という
文字はない。2時30分まで
かかりやっと全員集合(笑)

マールちゃんは、先生のベラ
といっしょに4曲ほど弾く。
先日などレッスンにあきて、
ベラの髪の毛を「三つあみ」に
編んであげていた(笑)
4曲、無事に弾き終わり
割れんばかりも拍手。
「ブラボー!」の掛け声まで
かかり、感動して涙をぬぐって
いたマール。よかったね!

ちびっ子たちの演奏の様子は
それぞれお父さん、お母さんが
しっかり写真&ビデオに収めて
くれましたが、私は司会&譜面
めくりに追われ、写真を撮る
時間がなかった・・・残念。
でも、みんなレッスンより上手
に弾いたのにはびっくり!
「さすが、ラテンの国じゃー」

実はアナちゃんは、数回レッス
ンしただけで自信がなく
「人前では弾けないかも・・・」
と、ご両親からこっそり
耳打ちされていた。
「弾きたくなければ弾かなくて
いいから発表会には来てね」
と伝えてあったが、当日聞いて
みるとやはり答えは
「ノー・・・」

ところが、人生のなんという
不思議!
みんなが続々と弾いていく。
それも、弾き終わるたび拍手
かっさい、「ブラボー!」の嵐。
そのときであった。
「もも・・・・」
小さな声で呼ばれて振り向くと
アナが楽譜を持って立っている。
「私も、弾く・・・」
「本当に、弾きたい?」
「うん、弾いてみたい」
「ずっといっしょにいるからね」

そのときアナがした決心は、「プールで初めて飛び込みをやる」くらいのメガ級だった。
まさに、闘牛士の勇気。
誰にも知られずに、アナはこのとき一人、音もなく、言葉もなく、
一人でプールに飛び込む決心をしたのだ。
いっしょにピアノの横に立ちながら、泣けそうになった。
たぶん人生には、声もなく、誰にも気づかれないで、特大の勇気を出す瞬間がある。
そこに立ち会ったことに、体がふるえそうだった。
この日、誰よりも勇気をふりしぼったのは、アナだった。

アナの行動は、「北風と太陽」のお話を、私に思い出させた。
男のコートを脱がせたのは、北風ではなく太陽だった。
無理やり脱がせようとする北風と、
温めて「脱ぎたく」させる太陽。
その太陽は、友達や家族の応援や笑顔だったのだろう。

マール、アナ、アレハンドラ、マヤ、カーラ、ノア、パブロ、
ナウエル、ガエル、アジェレン、みんなすばらしい演奏でした。
そして、こんなレッスンの機会を与えてくれるお父さん、お母さんに
「ありがとう」と、伝えてくださいね。

次回の発表会を楽しみにしています!ありがとう。